花粉の辛い鼻水、鼻詰まり、目の痒みは漢方で

花粉の辛い鼻水、鼻詰まり、目の痒み

花粉で嫌な時期ですね。これに黄砂がプラスされるともう、、、鼻水でグスグスしてたので、手近にあった「鼻炎薬(製品名は伏せてます(^-^; )」を飲んでみたのですが・・・やっぱり眠くなりますね。

9時に服用、10時から眠くて・・・12時ごろまで ε-(。_。;)ノ z Z Z机に向かいながらコクリコクリとしていました。

で、改めて「漢方薬は便利だな・・・」と思った次第です、、、、 実際、漢方薬を適切に選ぶと、胃を痛めず、口の渇きや眠気も出ません。車の運転をする方、テスト期間の学生さんや受験生でも服用できます。お子様がマスクをしながら鼻をグスグスしているのを見ると、かわいそうになりますよね。

困ったことに、ますますアレルギーの原因物質が増える傾向にあります。漢方薬では、体質改善と対処療法を同時に使うことで、花粉症などの辛い症状の改善を目指します。

漢方薬で体質改善、免疫強化

東洋医学では衛気えいきという「体のバリアー」が体の周りを巡っていると考えます。衛気が薄くなれば花粉やウイルス(外邪)などに対して弱くなります。逆に衛気が充実していれば花粉に負けず、症状が出ません。「免疫力」と同じ概念ですね。 

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この衛気を調節するために、東洋医学では黄耆という生薬を使っています。この黄耆を主とした漢方薬、例えば、衛益顆粒えいえきかりゅう」や「鼻療」は衛気を充実させることにより花粉症や風邪を治療し、体質改善をします。

花粉症の症状が出た場合には?

花粉症による、「鼻水・鼻づまり・目の痒み」といった症状を東洋医学では「肺」「腎」と絡めて考えます。症状が出ているときには体質改善と平行して、その方の体質や症状の度合いにより症状を緩和する漢方薬を服用します。一般的にドラッグストアで市販されている漢方薬と言えば「小青竜湯」が有名ですが、それ以外にも花粉症に効果的な漢方薬は存在します。(小青竜湯だけでOKと思えるのは3割ぐらいです・・・)

★初期の花粉症

初期は花粉症の症状かな??という段階。鼻水がズルズルと出始めて・・・という時です。ティッシュが手放せない時でもあります(^-^;「金竜(小青竜湯加石膏)」や「小青竜湯」は体の水分を調節してズルズルと出る鼻水に効果があります。

 ○見分け方のPoint

基本的には薄い多量の鼻水、口が渇かない、唾液が口に溢れることも。汗はかかない。

★中期の花粉症

鼻水が固まる、黄色くなる、痰が固まりになって出てくる。これは花粉症の中期の症状。鼻詰まりが出てくるのもこのときですね。(いきなり鼻詰まりからスタートする人もおられますが・・・)

「鼻淵丸」や「快鼻膏」「葛根加辛夷川芎」などは炎症を抑える作用、膿を出す作用(排膿作用)があるため、鼻詰まりに効果があります。花粉症だけでなく、蓄膿症や後鼻漏、風邪の鼻の詰まりなどの全般的な「鼻の症状」によく効きますので、便利ですよ。麗沢通気湯類の「鼻療」という漢方薬を使うこともあります。

 ○見分け方のPoint

基本的には鼻詰まりと鼻水、頭が痛い、鼻の辺りのモヤモヤ感、頭の重さ、黄色い痰、体はやや熱い

★その他処方について

目の痒みや皮膚のかゆさなど症状を見て、別の漢方薬を合わせることも。

例えば「越婢加朮湯」「柴胡清肝湯」「瀉火利湿顆粒」「荊芥連翹湯」「天津感冒片」などの漢方薬は頻用しています。 組み合わせが大切で、効き目が3倍にも4倍にもなります。

仕事も勉強も鼻の調子が良くなければはかどりません。ぜひこの季節、漢方薬で快適な生活を送ってください。

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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