花粉症

花粉症の目の痒みに使う漢方薬は

花粉の酷い年ってありますよね、某年の花粉は壮絶で、数日間で大量の花粉が一気に飛散しました。東京での会議で昼過ぎに東京駅を降りた時点から目が痒い。ちょっと歩くとクシャミ、鼻水。会議が終わる頃には、目がすごく腫れてしまいました。

花粉症の目の痒みにお勧めの漢方

花粉症の目の痒みは、ドラッグストアでのクスリや病院の処方薬、軽い処方薬では改善しない場合が多く、眼科にいくと強めのステロイド点眼剤が使われます。

当薬局で「目が痒み・まぶたが腫れた」というご相談の場合ではこんな方法をおすすめしています↓↓↓↓↓↓

①花粉を落とす+保湿

花粉が付着していては、どんな薬を服用しても変わりません。花粉を落とすことは念入りにお願いしています。

  1. 体・洋服の花粉を落とす
  2. 顔を洗う
  3. 目を洗う+点眼
  4. 皮膚の保湿をする

目を洗うときには人工涙液を使えればいいのですが。もったいないからといってチョビチョビ洗うぐらいなら水道水で洗った方がマシです。花粉がついたままにするのが一番よくありません。しっかりと洗い流した後、まぶたをワセリンや紫雲膏で保湿します。

花粉の時期は空気の乾燥もあり皮膚が荒れやすくなります。そして涙での荒れも加わり皮膚がすぐにピリピリと痛くなります。ワセリン(プロペト)やクリームで保湿するとピリピリや皮膚の突っ張る感じがなくなって楽になります。※低刺激のプローラモイストクリームをお勧めしています。

プローラ サンプルの使用感1
モイストクリーム・エンリッチクリーム【プローラ】の使用感

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皮膚の再生を促す紫雲膏はニオイがありますから夜に塗るといいでしょう。香料の入ったハンドクリーム・アルコールの入ったフェイスローションなどで保湿するとより悪化することがあります。

皮膚の再生を促す伝統の軟膏、紫雲膏(しうんこう)

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②目の痒み・浮腫を抑える漢方薬

漢方では花粉症のこうした顔や上半身に起こる浮腫を火が燃え上がり風に煽られている状態(風熱)と水分代謝の失調が同時に起こったと考えます

アレルギー性の炎症は一気にバッと赤くなりますから、まさにそうですね。

処方名 説明
越婢加朮湯 皮膚の浮腫、アレルギーに使いやすい処方です。麻黄+石膏の組み合わせで不要な滞りを除きます
天津感冒片
銀翹解毒片
風邪の処方(風熱)でもありますが、それだけでなく炎症性の疾患にも使えます。特に花粉のアレルギーは風熱の状態です
清上防風湯 ニキビの処方と言われますが、それ以外にも頭部の炎症、赤みのある状態に使います。目・まぶたの痒みにも使いやすいですね。
消風散 皮膚表面の痒みが亢進しているときに。
清営顆粒 表面だけでなくより深い場所、漢方では「血熱」と言われるモノを冷ます処方です。アトピー、アレルギー、炎症などの「発熱」している状態に使います

越婢加朮湯は生薬の麻黄+石膏の組み合わせを基本として、表面に滞っている不要な水をくみ出す働きがあります。顔の浮腫だけでなく、膝の浮腫・腎炎・ネフローゼ・リウマチ・神経痛と。病名で言えば多様な使い方があります。応用として、悪寒や強い浮腫があれば附子を加えた越婢加朮附湯(越婢加朮湯+附子末)も使いますし、効果も良い処方です。

【越婢加朮湯】浮腫や関節の腫れに。応用範囲の広い処方でした

漢方を始めたばかりの頃、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)は「不思議な」処方でした。葛根湯にも使われる「麻黄」という生薬が ...

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越婢加朮湯だけでは少し強い風熱(熱)には十分に効果を上げることが出来ません。そのために追加するのが清熱の処方です。清熱の処方には軽いモノなら天津感冒片・銀行解毒片などが使いやすいですし、よりアレルギーが強ければ清営顆粒などを使います。

病院の目薬・内服薬は併用していいの?

東京に出張に行って目が腫れました

東京に出張に行って目が腫れました

東京で花粉にやられて帰って撮影した写真です。左目まぶたがかなり腫れています。お客さんには「どうしたんですか?殴られたんですか?!」と驚かれました。自分で見ても、かなりひどいです・・。

こういった目の腫れ・痒みでの花粉症でのご相談では、皆さん、眼科を巡って色々な西洋薬を試しています。お薬手帳には歴代の目薬が並んでいたりします・・・。

「この目薬、効かないからもう使わないでいい?」そんなことも聞かれますが、私は漢方と西洋薬は併用してもらっています。意外に思うかもしれませんが、西洋薬でも1~2週間の単位で使って効果が出てくる処方も存在するんです。

まぶたの腫れ・目の痒みですが「抗ヒスタミン剤の内服薬・抗ヒスタミン点眼剤(パタノール・アレジオン)」を今日使っても明日改善することはありません。ちょっと強めのステロイド点眼剤(フルメトロン点眼液)を加えてやっと短期間で楽になります。

漢方を始めるなら早めにご相談いただきたい、アレルギーは火事と一緒で酷くなってからは改善するのが大変です。すでに服用している西洋薬は併用して+越婢加朮湯なら腫れの改善には数日、痒みはもう少しかかるかもしれません。改善した後もしばらく服用します。漢方は花粉の時期が終わるまで継続、その位の気持ちの方がいいです。ほんとうに酷い方の場合は、Drにお願いして点鼻薬(ステロイド)も併用したら?と伝えています。

目薬の注意点

目薬を使っていて痒みがひどくなる場合は、目薬を中止してください。

『病院で処方されていたケトチフェン点眼薬でなかなか改善しない、より酷くなった』という方、実はケトチフェン点眼液の何かの成分にアレルギーがあったらしく。アレルギーの点眼液でさらにアレルギーを起こしていたということがありました。

こうした花粉のシーズンは、自分の思った以上に皮膚の免疫が弱くなっていることがあります。目薬は副作用が出にくいと言われますが、違和感があったら目薬は一時中止し処方医や処方を受けた薬局に相談するようにしましょう。

  • この記事を書いた人
福田優基

ゆうき先生

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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