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竹葉石膏湯のポイントを解説!注意点や早く治るためのコツも紹介

竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)は、竹の葉を使った珍しい処方です。竹葉(ちくよう)は長く続くジクジクとした、例えるなら火事の跡の残り火(微熱)を解消する効果があります。

竹葉石膏湯は小太郎漢方製薬の匙倶楽部ブランド、ウチダ和漢薬(第二類医薬品)などから発売されていて、医療用医薬品、ツムラからは販売されていません。

目次

竹葉石膏湯の効能効果

竹葉石膏湯の効能効果を見てみましょう。分かり易いように麦門冬湯と併記してみました。

竹葉石膏湯:体力虚弱で、かぜが治りきらず、たんが切れにくく、ときに熱感、強いせきこみ、口が渇くものの次の諸症:からぜき・気管支炎・気管支ぜんそく・口渇・軽い熱中症
麦門冬湯:体力中等度以下で、たんが切れにくく、ときに強くせきこみ、又は咽頭の乾燥感があるものの次の諸症:からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声

麦門冬湯は「咳」に使う有名な処方です。空咳・乾燥感のある咳・強い咳、イメージとしては「麦門冬湯:稲刈り後、カラカラで水のない秋の田んぼ」を想像してください。麦門冬湯は、外因・内因と比較的汎用性があります。

竹葉石膏湯の効能効果を見てみましょう。「風邪が治りきらず」と強調されています。風邪は治ったけど、なんだか胸に熱感があるなとか、微熱があるな、というときありませんか?

強い炎症が残っているわけではありません。火は消えたんだけど、地面に手を当てるとなんだか熱く感じる、焼き畑のあとみたいですね、そして咳は残っている。こんな時が竹葉石膏湯です。症状として、咳だけでなく、口唇が荒れたり乾燥したり、悪心があったりします。

風邪の真っ最中で・・・という場合は、麻杏甘石湯・小青竜湯・蘇子降気湯・麻黄湯と色々な別の処方を使います。

応用として、風邪に関係なく「清熱剤」として使う方法もあります。(別の処方と併用するなど。)漢方の偉い先生がされています。

竹葉石膏湯の服用量

15才以上1日3回
1回1包又は2g
以下大人1回あたりの用量に比して
14~7才2/3量
6~4才1/2量
3~2才1/3量
2才未満1/4量
1才未満1才未満には医師の診療を受けさせることを優先し、
止むを得ない場合にだけ服用させる。
3ヵ月未満は服用しない。
竹葉石膏湯エキス細粒G「コタロー」より引用

竹葉石膏湯は小さい子供も服用することが出来ます。ただ、小さい子供の場合は溶かすか、少量の水で練って飲ませるように指導しています。

竹葉石膏湯の構成

図にしてみました、「邪気(今回は風邪)」によって「肺」がやられて、脾胃の動きも悪くなってしまった。風邪が治っても「脾胃の虚損」によってうまく肺を潤すことが出来ない。肺は潤いが無く熱が発生し、籠もった熱で咳が出てしまう。そんなルートを改善します。

使われている生薬

竹葉石膏湯は、

竹葉・石膏・甘草・麦門冬・人参・粳米・半夏

7種類の生薬を使った漢方薬です。傷寒論という古典に掲載されている処方です。

「傷寒解シテ後、虚羸シテ少気シ、氣逆シテ吐サン欲スルハ、竹葉石膏湯之ヲ主ル」傷寒論・陰陽易差後労復病篇397条

清熱滋陰理気補気その他
竹葉石膏湯竹葉・石膏麦門冬半夏人参・粳米・甘草
麦門冬湯麦門冬半夏人参・粳米・甘草・大棗
小青竜湯芍薬半夏甘草麻黄・乾姜・桂枝
細辛・五味子

竹葉石膏湯と麦門冬湯・小青竜湯で比較しました。どれも同じように「咳」に使える処方です。滋陰・理気の部分はどれも共通しています。小青竜湯は麻黄・乾姜・桂枝など少し違っていますね。小青竜湯は、急性期で邪気を追い出す「解表」を目標に使います。

竹葉石膏湯の代替処方

竹葉石膏湯を在庫している店舗も少ないですから、代替え処方も考えてみましょう。

竹葉石膏湯 = 麦門冬湯 + 桔梗石膏
竹葉石膏湯 = 麦門冬湯 + 白虎加人参湯

「麦門冬湯・桔梗石膏」はツムラの医療用エキス剤にも存在しますし、ドラッグストアでも販売されています。どちらもよく売れている処方ですよ、各1包ずつ併せて服用するといいでしょう。ただし、方向性はあっていますが、まったく一緒ではありません。

竹葉石膏湯の症例

竹葉石膏湯とコロナ後のセキ

40代女性 コロナに感染して隔離。2週間経っても咳がとれない。いちど始まるとむせるように繰り返す。乾燥した苦しい咳。夜になると微熱がある。疲れがとれず、だるさが続く。(中略)病院を受診して抗生剤・抗アレルギー剤・吸入ステロイドを処方されたが効果が無い。2件目の病院で麦門冬湯を処方されたが、あまり効いた気がしない。漢方でもう少し改善したいと来局。

「コロナ後の咳が止らない」というご相談です。この咳ってしつこくて酷い人だと数ヶ月近く続きます。乾燥したような咳やむせかえるような咳、いちど始まるとなかなか止らない、咳をしすぎて胸の辺りが痛い、背中に響く・・・

この方の場合、病院で処方された麦門冬湯の手持ちがあったので、生脈散(麦味参顆粒)+桔梗石膏+●●(+麦門冬湯)でお渡ししました。五味麦門冬湯のつもりでエキス剤を組み合わせています。

五味麦門冬湯:麦門冬・人参・五味子・石膏・甘草
生脈散証で内熱・口渇・咳嗽が顕著にある場合
1 生脈散(麦味参顆粒)+竹葉石膏湯
2 生脈散(麦味参顆粒)+桔梗石膏 + 甘草末

しばらく服用してもらって1~2週間ほどで楽になってきました。完全に治るにはしばらくかかりそうです。こういったご相談の中で、特に年齢が高い場合は「肺→腎」に影響が出ていると考え、滋陰降火湯にする場合もあります。

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竹葉石膏湯と熱中症

竹葉石膏湯は効能効果に「軽い熱中症」と書いている、珍しい処方です。しんどい場合は白虎加人参湯を使うのもいいです。ただし、意識の状態を見て厳しいようなら必ず病院を受診、場合によっては救急車を呼ぶようにしてください。竹葉石膏湯はあくまでも「軽い熱中症」です。

西洋薬のように「冷やす!!」だけでなく、清熱しつつ補う(粗熱を取るみたいな感じです)、どちらも出来るのは漢方の特徴かなと。回復期には「生脈散(麦味参顆粒)+補中益気湯」を使うこともあります。

竹葉石膏湯のお値段

竹葉石膏湯エキス細粒G「コタロー」のお値段ですが、90包入り 12000円+消費税になります。ただ、そんなに使うものでもありませんので1週間分ずつ(21包)でも小分けしております(3000円ちょっと+税・レターパック可能) 在庫の有無・郵送の範囲などお問い合わせメールにてお尋ねください。

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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