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六君子湯と香砂六君子湯の違いは何ですか?

六君子湯のパワーアップ版が、香砂六君子湯

脾胃虚弱(脾気虚)のご相談で、香砂六君子湯をお勧めすると、時々言われます。「病院で六君子湯を処方されたけれども、どう違うの?!」、、、同じ六君子湯ですけれども少し違います。

目次

香砂六君子湯の「香砂」はドライバーさん

まず六君子湯を考えてみましょう。六君子湯を服用し始めて、脾胃の働きがだんだんと改善してきました。脾胃は口から届く食物を消化分解してエネルギーを作る工場です。

だんだん「脾」から商品(エネルギー)が生まれ始め、作られた商品(エネルギー)を全身に送ります

けど、久しぶりに稼働し始めたので、ドライバーさん足りない。折角商品が出来たのに工場からの「出荷」が停滞している・・・。出荷できないと在庫は溜まり、工場の運転率は低下します。

そんな状態を改善するのが、香砂六君子湯に含まれる木香・縮砂・陳皮・半夏などの行気薬です。ドライバーさんを増やして、輸送を助けます。

サイトによっては「水の停滞があるから、気の停滞があるから香砂六君子湯を使う」という考え方もありますが。私としては、出荷をしやすくなる、という理解でお話ししています。気や水の停滞が有ろうが無かろうが使っていいんです。香砂六君子湯は、六君子湯に木香・縮砂といったドライバーさんを増やした処方、パワーアップ版と思ってください。

香砂六君子湯にも種類があります

同じ香砂六君子湯でも、メーカーによって使われている処方が違います。現在当薬局で取り扱っている香砂六君子湯は製品を表にしてみました。

処方名生薬
六君子湯人参・白朮・茯苓・甘草・陳皮・半夏・大棗・生姜
香砂六君子湯(コタロー)人参・白朮・茯苓・甘草・陳皮・半夏・大棗・生姜
香附子・藿香・縮砂
健胃顆粒(イスクラ)人参・白朮・茯苓・甘草・陳皮・半夏・大棗・生姜
木香・縮砂

「香砂」の部分が、香附子・藿香・縮砂と、木香・縮砂とで違っています。「香附子・木香」は行気薬(理気薬)といって、気分を調理し、気機(気の昇降出入)を疎暢して、気滞を消除する薬物です。「藿香」は祛暑薬といって、この場合は湿を抜くために加えられているのでしょう。

名前効果
香附子辛・微苦・微甘・平理気解鬱・調経止痛
藿香辛・微温・(肺・脾・胃発表解暑・化湿止嘔
木香辛・苦・温行気止痛・健脾消食・止瀉
中医臨床のための中薬学より

使ってみて、、、それほど代わりはありません。こだわることが出来る部分ではありますが、通常は余り気にしなくても大丈夫です。どちらも効きます。

六君子湯との組み合わせ

今回は、香砂六君子湯の話でしたが、、、。六君子湯を処方して・・・もう少し何か足したいな、という場合もあります。六君子湯とは色々な組み合わせが考えられてきました。例えば書籍に見られる

桂芍六君子湯(六君子湯+桂枝加芍薬湯):腹痛や腹満がある[虚満]

柴芍六君子湯(六君子湯+柴胡桂枝湯):胸脇苦満・腹痛・腹直筋緊張がある[胸脇苦満]

六君子湯合附子(六君子湯+附子末):手足の冷えが強い[少陰病]

六君子湯合五苓散(六君子湯+五苓散):胃内停水がひどい[痰飲]

六君子湯合苓姜朮甘湯(六君子湯+苓姜朮甘湯):[心下痞症]

体質に合わせて、こんな組み合わせの処方もあります。

柴芍六君子湯

柴芍六君子湯は小太郎製薬から販売されています。六君子湯+加味逍遙散などで組み合わせてもいいのですが、ちょっとしたことでしたら、柴芍六君子湯をつかうのもいいかなと思います。ワンプレートで済むので便利ですね。

処方名生薬
六君子湯人参・白朮・茯苓・甘草・陳皮・半夏・大棗・生姜
香砂六君子湯(コタロー)人参・白朮・茯苓・甘草・陳皮・半夏・大棗・生姜
香附子・藿香・縮砂
柴芍六君子湯(コタロー)人参・白朮・茯苓・甘草・陳皮・半夏・大棗・生姜
柴胡・芍薬

香砂六君子湯は医療用医薬品(病院で処方されるお薬)には存在せず、一般用医薬品(漢方薬局・ドラッグストア)でのみ販売しています。

参考:月間東洋医学1994.05

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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