[st-kaiwa5]掌蹠膿疱症はビオチンで治るんですか?![/st-kaiwa5]
という患者さんからの質問がありました。ビオチンで効くのかな・・・気にはなっていましたので、調べてみました。掌蹠膿疱症についてはこちらのカテゴリをご覧下さい↓↓↓↓
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ビオチン療法とは?
ビオチン療法とは、ビオチン+ビタミンC+酪酸菌(らくさんきん)の3つの組み合わせの処方です。ビオチンは「ビタミンH」とも呼ばれる水溶性のビタミンです。
掌蹠膿疱症患者にビオチンが不足しているのを発見。ビオチンを投与すると症状を改善した。じゃぁ動物実験してみようか・・・というところから始まった療法のようです。
ビタミンHは「食事、腸内細菌の生成」から自然に補給できるため、一般的に不足することはほぼありません。一応許容量は設定されていて、厚生労働省のサイトでは、
成人の目安量から外挿した値(男児:14. 9 µg/日、女児:16. 6 µg/日)の平均値(10. 4 µg/日)から丸め処理を行って 10 µg/日を目安量とした。
と記載されています。
成人の許容量は10μg/日ですが、Amazonで販売されているビオチンは250~500μg/粒の製品も多いです(^-^;;;; 上限以上服用しても尿として代謝されるようなので、安心ではありますが・・・。
腸内の乳酸菌によりビオチンが消費されてしまうため酪酸菌(ミヤリサン・ミヤBM)も追加する、ビタミンCは免疫力改善の時に消費されますので追加する、という処方構成です。
当薬局の場合は、酪酸菌はこれを使っています↓ それほど高くないし味も悪くない。ビタミンCはドラッグストアなどの市販品で十分です。
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実際に効果があるのか?!参考資料の日経DIでは最後にこうまとめています。
ビオチン療法の掌蹠膿疱症に対する有効率は15%以下ともいわれており、その効果に関するエビデンスは極めて乏しいとの指摘もあるが,皮膚症状のみならず関節痛にも効果があるとされている。(中略)ビオチン療法は即効性に乏しく、年単位の服用が必要なケースも多いようである。日経DI2015.03
15%を高いと思うか低いと思うか。うーん、、、やってみてもいいかなとも思います。悩んでいる患者さんには漢方にプラスアルファするつもりで試してもいいかも・・・とお話ししています。掌蹠膿疱症は皮膚症状だけでなく関節痛を生じる場合もあります。この関節炎は、働いている方、育児中の方には本当に辛いようです。早く治してあげたい。
もちろん、主薬は漢方薬ですし(^-^;;;; 生活習慣の改善も大切です。特に禁煙はお願いします。
禁煙が掌蹠膿疱症に何らかの影響を与えている可能性もある。日経DI2015.03
家族ぐるみで禁煙する必要がありますよ。あと、掌蹠膿疱症についてはこちらにもまとめています。
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参考文献:日経DI2015.03PE004、前橋賢「掌蹠膿疱症は治る病気です」、国立健康栄養研究所、 ビオチン(厚生労働省)