頭の痒みは乾燥?漢方でストレスを改善すれば治った!

40代男性、頭の後ろ「髪の毛の生え際から後頭部にかけて」が痒いんです!とのご相談がありました。「40代の髪」といえば、抜け毛・薄毛が気になる頃。その方もとても頭皮のダメージを気にしていて。

「夜と朝にシャンプーして、もみ洗い(すすぎ)をしてるんですよー」
『けど日中は痒くてボリボリと掻いてるんですよね・・・』
「かなり掻いています・・・」

基本的な対策はしているけれども、後頭部が痒い。フケが出る。午後の疲れた頃には余計に痒くなってくる。仕事のストレスで酷くなる。頭を洗うと少しの間痒みが治まるけれども、時間が経てば痒みが復活するので仕事に集中できない。

『病院は受診しましたか?』「ええ、皮膚科を受診しましたけど・・・。」 ちょっと残念そうな顔で続けられました。脂漏性皮膚炎と診断されて処方された薬を塗っているけれども、すぐに再発するそうです。

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頭の地肌が赤くなっていました。

頭皮をみましたら、全体的に赤くなっています。頭皮の痒みのご相談は、

  1. 白いフケがパラパラ落ちる乾燥タイプ(皮脂を落としすぎ)
  2. 痒みがあってちょっとベタベタ脂漏性皮膚炎タイプ

のどちらか、もしくは混合が多いです。頭皮は皮脂がしっかりと潤いを持ってバリア機能を発揮しているのが普通です。なんらかの原因でバランスを崩すと症状がでるのですが、地肌を見る機会はなかなかありませんから、「初期の赤み」の段階で対処せずに悪化してから急いで病院にというケースが多いようです。

※頭の一部で「脱毛」が見えたり、「オデキ」のように赤く盛り上がっている場合は、近隣の皮膚科に紹介状を書いております(^-^;;;

なぜ再発?痒みの「原因」のさらに「原因」は?

フケが多い場合はシャンプーを変えることをお勧めしています。フケ対策のシャンプーはドラッグストアーで販売している「コラージュフルフル」でOK。コラージュフルフルネクストシャンプーだけでいいです、リンスまで要りません(^-^;;; 脂漏性皮膚炎の初期は頭皮にフケ原因菌(マラセチア属真菌)が繁殖して、その刺激で代謝が活性化されフケが多くなります。もちろんゴシゴシするひつようはありません。1日1回、夜のシャンプーだけでOKです。1日2回も3回もすると逆に乾燥しておかしくなります。

逆にフケではなく、乾燥肌・アトピー(からの赤み)が酷い場合は市販のシャンプーの刺激や皮膚の弱さが原因かもしれません。この場合は、ごくごく低刺激の「Dシャンプー」をお勧めします。「ちょっと豪華なシャンプーなら!」と皮脂を取りすぎるシャンプーを使ってしまうと余計に酷くなるので注意。スカルプDをガンガン使って・・・いた方もおられました。

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頭皮マッサージは・・・色々なサイトに記載されていますのでそちらを参考に。爪を立てずに優しく揉むのが大切。100円均一の頭皮マッサージ機はダメです、あれ硬すぎです。

繰り返すタイプはストレスでも悪化?

上記二つは必ずお願いしていて。もうひとつ大きなポイントがあります。繰り返すタイプの大きな原因はストレスです。

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漢方ではストレスと「肝」という臓器に深い関係があると考えます。「肝」はストレスを解毒する臓器です。解毒にも容量があり、許容量を超えると「ストレスがうまく発散できずに」上に燃え上がります。頭をソッとさわってあげると、じんわりと熱っぽいタイプ、このタイプの方はぜひ漢方薬を服用してみてください。スッと楽になります。「瀉火利湿顆粒(竜胆瀉肝湯)」+αで処方することが多いですが、それ以外に色々とあります。実際、この方は仕事が忙しくなったりスケジュールが詰まってくると痒みが酷くなっていました。

だいたい2週間ほど処方を継続してもらって、改善が見えました。営業職のため外食をする機会も多く症状も気を抜くと悪化しがちなので、現在は朝夕だけ減らしてから、継続して服用してもらっています。

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結論

イライラしてくると酷くなる頭の痒みは「肝」のオーバーヒート。外側のケアも大切ですが、からだの中からの改善も忘れずに!

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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