人参を含む有名な漢方処方

※※※漢方の実務実習用の資料です※※※

漢方薬には人参を使った処方は多くあります。人参は直接日光を避けるために覆いをして、根を張らすために水やりなどもせず、厳しい環境の中で育成します。大地から栄養を吸い尽くして収穫したのが薬用の人参です。薬用人参(オタネニンジン・朝鮮人参・高麗人参)は精力増強剤のようなイメージを持つかもしれませんが、多くの漢方処方の構成として活躍しています。その中でも有名な処方を取り上げました。

高麗人参

野菜の赤い人参と薬用人参、同じ種に見えますが、野菜の人参は「セリ科」で薬用人参は「ウコギ科」で関係がありませんので注意して下さい。

  参蘇飮 加味帰脾湯 人参湯 補中益気湯 六君子湯
主薬 人参
蘇葉

四君子湯
(人参・茯苓
白朮・甘草)

甘草乾姜湯 黄耆
白朮
人参
四君子湯
(人参・茯苓
白朮・甘草)
組成 半夏、生姜
茯苓、葛根
前胡、枳実
酸棗仁
竜眼肉
遠志、木香
人参
白朮
柴胡、升麻
当帰、陳皮
半夏、陳皮
生姜、大棗
薬効 解表、和胃
降気
補益、鎮静
止血
去寒
補益
補益
昇提
補益
利水、去寒
鎮嘔
 適応 表証
脾気不和
気逆 
虚証
不眠
出血 
寒証
虚証 
虚証  虚証、寒湿
嘔吐 

引用:イチゲン漢報 298 2014.03

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この記事を書いた人

福田優基のアバター 福田優基 薬剤師/国際中医師

ゆうき先生:漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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