涼解楽は赤い風邪(熱性の風邪)に使う漢方薬です。2001年にイスクラ産業から発売された顆粒剤で、2021年にリニューアルして「涼解楽T」として再発売されました。
効能効果
涼解楽Tの効能効果を見てみましょう。
かぜによるのどの痛み・口(のど)の渇き・せき・頭痛
基本的に使われるのは「風邪(感冒)」ですが、使い方にこつがあります。そう、
涼解楽Tは温病の治療として作られた処方です。
ですので、裏技として利用範囲は広い処方です。
処方構成
涼解楽の歴史
1798年に呉鞠通(ごきくつう)が著した医学書「温病条辮(うんびょうじょうべん)」の最初に出てくる銀翹散(ぎんぎょうさん)を参考にしています。
日本では長らく製剤がありませんでしたが、イスクラ産業から錠剤タイプの天津感冒片が1980年代に発売されました。その後、粉薬タイプの涼解楽が2001年に発売されました。涼解楽の涼は「熱に克つ」の意味。解は「解熱・解毒」を意味します。本品は熱を発散させ、体内の解毒や炎症を鎮めるので、「身も心も楽になるように」という願いを込めて名付けられました。
錠剤と粉薬の名前が違う・・・のは不思議なのですが、2000年代の許認可のルールとして「天津」という地名がつく医薬品の製品名がダメだったと覚えています。天津感冒片の名前も、最初は天津の工場で作られたからとか単純な理由なので、昔は色々と大らかな時代だったんですね・・・。
銀翹散に清熱のチカラをアップさせる羚羊角を加えて「涼解楽」という商品名でイスクラ産業から販売されていました。2020年頃にワシントン条約の関係で羚羊角の輸入が不可能に近くなり、2021年に羚羊角を抜いてリニューアル「涼解楽T」として再販売しています。いわゆる銀翹散の原典に戻った、ともいえます。
温病とは急性熱病の総称で、熱感や炎症性の症状が主に現れます。したがって、涼解楽は、風邪の場合では、悪寒の症状が主な場合よりも、熱感、口やのどの渇き、のどの腫れ・痛みなどの症状が主にある場合の方に適します。
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