瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)はこんな処方です

中高年になって来ると、手足が火照って眠られない。夜になると暑くて足だけ壁にくっつけて寝ています、そんな方がおられます。この熱さは、風邪のような急な発熱ではなく、身体の芯から涌いてくるような熱です。

このタイプは、病院に行っても「特に何もありませんよ?」といわれ、検査値でも特に問題はありません。漢方的には、身体の冷却水不足、放熱がうまくいかない症状で、オーバーヒートが続いている状態です。オーバーヒートはどこが原因か、にもよりますが、だいたいは微熱があり、手足が火照る、足腰がダルイ、頻尿(代謝・排出がうまくいかない)、目眩(ふわふわ)などの症状が見られ、特に高齢、女性の更年期などに見られます。漢方では陰虚体質(腎陰虚)といいます。

こういった症状を改善するのが「瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)」、正式な処方名は知柏壮健丸(ちばくそうけんがん)といいます。六味地黄丸に知母・黄柏を加えた処方です。瀉火補腎丸の効能効果には、

体力中程度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、口渇があるものの次の諸症:顔や四肢のほてり、排尿困難、頻尿、浮腫

と書かれています。一瞬「ほてりと浮腫にどう関係が?」「頻尿だったら浮腫は解消するのでは?」と考えるところですが、これが漢方の面白いところです。

イスクラ瀉火補腎丸

左が瀉火補腎丸の錠剤です。少し小ぶりになりました。(1日量24丸)

子供の体の弱さにも

イスクラ瀉火補腎丸がリニューアルしまして、1丸あたりの直径が約6mmと今までよりも小さく飲みやすくなりました。噛むとカリッと軽く割れます。今回から小児の適用が追加されているのもポイント、5歳以上7歳未満は1回4丸、7歳以上15歳未満は1回6丸です。 子供にも瀉火補腎丸を使うような陰虚体質があり、特に子供に多いのが「腎陰虚」と呼ばれる、

  1. 風邪を引きやすく、引くと他の子供よりも長引く
  2. 髪がパサパサ、もしくは細く枝毛、光沢がない(元気がない)
  3. 目の下にクマができる、目に力がない。
  4. 子供らしい元気がなく、背が伸びにくい、骨がもろい
  5. 歯の発育が悪く、虫歯になりやすい
  6. 汗をかきやすく、顔はよく逆上せたように紅潮している
  7. 皮膚は乾燥してザラザラしている、光沢がない。
  8. ネフローゼ、ゼンソクなど慢性病を持っている。

こういった体質です。当てはまる状況があり「この子、身体が弱いな・・・大丈夫かな?」と心配になっていたら、早めの改善を考えてください。(それ以外の場合もありますので、かならずご相談ください) さらに、子供の症状の場合、もうひとつ、食事の改善も重要になります。

商品名  イスクラ瀉火補腎丸
ジャンル 第二類医薬品
内容量  720丸/360丸
商品単価  8250円(税抜き)/4370円(税抜き)
ポイント 手足の火照りに。
販売元 イスクラ産業株式会社
摂取方法など 1日3回、1回8丸を食間又は空腹時に服用する

この商品は店頭のみの販売になります

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この記事を書いた人

福田優基のアバター 福田優基 薬剤師/国際中医師

ゆうき先生:漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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