漢方処方

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)はこんな方にお勧めします

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黄連解毒湯の添付文書を読んでみると色々な作用が書かれています。

体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症: 鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症注)、めまい、動悸、 更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎 ツムラ漢方黄連解毒湯添付文書より

色々な症状が書かれているため、なんでも効果のあるような処方に見えますが、全て「実熱」があるという前提です。

実熱とは熱が勢いよく暴れている状態。料理でいえば「鍋を火にかけすぎて」熱くなった状態です。風邪の時の高熱、自律神経の興奮、突き指の発熱、各種機能の亢進、目の充血もそうです。

「胃腸が悪くて、食べると胸やけしてしまって辛いんです」という30代営業職の男性が来店されました。この方の話を聞いてみると外食が多くて飲むのはビールや冷たいモノばっかり。食べるとシクシク、下痢気味。ムリをして仕事をしていたため寝不足もかさなって、体調は最悪!とのことでした。某ドラッグストアで黄連解毒湯を勧められて服用している、とのことですが、、、。これは黄連解毒湯を使ってはダメな例です

状況が合わなければまったく効果がありません。黄連解毒湯は胸やけ・胃潰瘍だけではなく「熱」の傾向がなければ効果はありません。上記症状とは・・・逆ですね。

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黄連解毒湯は黄連・黄芩・黄柏・山梔子というシンプルな処方で、すべて苦寒薬で構成されています。黄芩が上焦を、黄連が中焦を、黄柏が下焦の熱を冷まし、いずれの生薬も抗菌作用や熱や炎症を改善する作用がある強力な処方です。体に熱がこもることによって繰り返す「口内炎」にはアフタッチよりもよく効きますよ。

鼻血の出やすい・・・

30代男性、IT関連でディスクワークが多い、PCを見て集中していると鼻血がでる。

数年前「鼻血がよく出ます」という30代の男性にお勧めしたことがありました。本人は「鼻粘膜が薄いのか」と耳鼻咽喉科に通ったらしいのですが別にそういうわけでもない。ただ仕事で集中したり長時間PCを見ていると鼻血が出てくる、頭がぼーっとしてくる

病院では「粘膜(血管)を焼きましょうか?」とまで言われたそうですが判断に困って相談した友達からのご紹介でした。「脳が充血するような感じがあると鼻血が出てくるようだ」・・・とのことだったので、試すつもりで黄連解毒湯を牛黄清心丸と併せてお渡ししたところ。よく効いたらしく、二週間後に喜んでのお電話がありました。

漢方では炎症だけではなくこうした上に逆上せるような状況のことも「実熱」と考える場合があります。

夏の熱帯夜に

クーラーが必須となってしまったこの熱帯夜ですが、外気から体に溜まってしまった熱も熱邪と考えることができます。暑気あたりによるホテリやのどの渇きには「白虎加人参湯」に「麦味参顆粒」を加減して使う場合が多いのですが、これにめまいや鼻出血などがあれば黄連解毒湯を使うとよく効きます。

ただ、暑さはあっても疲労倦怠感や体のだるさがあれば何か補うものを一緒に使うと良いです。漢方薬は上手く使えばすごく効果のある処方がたくさんあります、ご相談くださいね。

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ゆうき先生

大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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