寒い日が続きます、
大阪の漢方の勉強会に出席してきました。
今回のテーマは「睡眠」について。
漢方から見た眠りを妨げる体質について、のお話しでした。
「手足が冷えて眠れない」
ご相談が多い症状の一つです。
普通、夜になり、眠くなると手足は暖かくなります。
お子さまがうつらうつらとしたとき、手を触ってみると暖かくなっているはずです。
そのお母さんにお話を聞くと、
「手足が冷えて眠れない」
にうなずかれる方は多いです。
お母さんと子供。体質はかなり違いますよね。
どうして、冷えて眠れないのでしょう。
そして、冷える体質の原因は何でしょう。
漢方ではこう考えます。
女性に多い「血(けつ)」が不足している方。
血液(貧血)だけじゃないですよ、「血」の働きが機能的に低下している状態も含みます。
「血」は暖かさを全身に運ぶ働きがあります。それが不足することによって末端まで暖かさが届かない。
そのため、体の中心部に熱が籠もってしまう。余分な熱を発散できず、体温が上がってしまうから寝苦しい。
そして夢を見ることが多いようです。
つまり、
手足が冷たい=体の余分な熱を発散することが出来ない。
ということでもあります。
加えて、「血」だけでなく、気虚(エネルギーの不足)がベースであったり、陽虚(全体の冷え)であったり。
エネルギーの取り込み口、「脾」の状態が悪い場合もあります。
まとめてみますと、
手足が冷えるけど眠れない、という方は「血虚」
手足が冷えて、眠くて仕方がないが眠れない、という方は「脾陽虚」
血虚の場合は「婦宝当帰膠」や「当帰芍薬散」だけでも冷えが改善し。
冷えが改善すれば、眠りに関しても、寝付きが良くなってきます。
「脾陽虚」の場合は少し違ってきます。
エネルギーの不足がベースにあり、冷えも強いので、体を積極的に温める処方を使ったりします。
※ もちろん、体質ごとに違います。専門家にご相談くださいね。