手足が冷えて眠れないときの漢方薬は?!漢方の勉強会に行ってきました

寒い日が続きます、

大阪の漢方の勉強会に出席してきました。

今回のテーマは「睡眠」について。

 

漢方から見た眠りを妨げる体質について、のお話しでした。

 

「手足が冷えて眠れない」

ご相談が多い症状の一つです。

 

普通、夜になり、眠くなると手足は暖かくなります。

お子さまがうつらうつらとしたとき、手を触ってみると暖かくなっているはずです。

 

そのお母さんにお話を聞くと、

「手足が冷えて眠れない」

にうなずかれる方は多いです。

 

お母さんと子供。体質はかなり違いますよね。

どうして、冷えて眠れないのでしょう

そして、冷える体質の原因は何でしょう。

大阪中医薬研究会2月定例会

漢方ではこう考えます。

 

女性に多い「血(けつ)」が不足している方。

血液(貧血)だけじゃないですよ、「血」の働きが機能的に低下している状態も含みます。

 

「血」は暖かさを全身に運ぶ働きがあります。それが不足することによって末端まで暖かさが届かない

そのため、体の中心部に熱が籠もってしまう。余分な熱を発散できず、体温が上がってしまうから寝苦しい

そして夢を見ることが多いようです。

 

つまり、

手足が冷たい=体の余分な熱を発散することが出来ない

ということでもあります。

 

加えて、「血」だけでなく、気虚(エネルギーの不足)がベースであったり、陽虚(全体の冷え)であったり。

エネルギーの取り込み口、「脾」の状態が悪い場合もあります。

 

まとめてみますと、

手足が冷えるけど眠れない、という方は「血虚」

手足が冷えて、眠くて仕方がないが眠れない、という方は「脾陽虚」

の傾向があります。

 

血虚の場合は「婦宝当帰膠」や「当帰芍薬散」だけでも冷えが改善し。

冷えが改善すれば、眠りに関しても、寝付きが良くなってきます

 

「脾陽虚」の場合は少し違ってきます。

エネルギーの不足がベースにあり、冷えも強いので、体を積極的に温める処方を使ったりします。

 

※ もちろん、体質ごとに違います。専門家にご相談くださいね。

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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