漢方薬で脂肪は減るか?ナイシトール85
2004年はBOSEなどの包んで捨てるダイエット、2005年2006年は代替系ダイエット(マイクロダイエットやリエーター)が人気でした。
2007年?はメタボリックシンドロームなどの浸透により、自然なダイエットが人気です。
例えば、小林製薬から発売しているナイシトール85、ロート製薬の
防風通聖散は内熱、つまり飲食過多で顔が赤く、のぼせやすい、こういった実証と呼ばれるタイプの肥満には効果がある漢方薬です。
逆に、体重が標準で、食生活も普通程度の場合、服用しても変化は見られません。また、虚証の肥満、例えば一般的に水太りといわれているもの、にも効果がありません。
効果がないと感想を書いているBlogを見ていると、5割は、「証にあっていない」方の服用だと思います。
防風通聖散の評判
販売してその後の状況を聞いたり、インターネットの掲示板を見たりしますが、一般的に2?3ヶ月で身体の周囲で2?3cm、2?6Kgのダイエットには成功するようです。(もちろん食事の制限や運動をしないと意味がありません)
便通が良くなる/下痢(1日2?4回程度)になって残念!という話も聞きますが、防風通聖散(ナイシトール)で便が緩くなるのは正常です。
大黄が含まれており、若干便が緩くなる傾向があります。大黄は瀉剤と呼ばれ、下剤、のように取られますが、余分な熱を排出する作用があり、重宝されています。
しかし、便が臭い、胃腸が弱い、といった別の症状がある場合、竜胆瀉肝湯、香砂六君子湯などの別の漢方薬を併用もしくは変更する必要が出てきます。
製品ごとに効果は違う:ナイシトール、コッコアポAなど
色々ご相談を受けていると、このメーカーはよく効くけど、このメーカーはだめだな・・・と感じることは良くあります。
同じ処方名なのに、メーカーごとに効果に差があります。どうしてでしょうか?
これは、漢方薬に使われる生薬には、例えば「有田のみかん」のように、「四川省の貝母(川貝母)」などブランドがありやはり、その土地で取られた生薬にはパワーが違います。
同じ生薬名であっても、産地や季節によっても成分は左右され、また製造方法(皮を剥く、天日に干す、水に晒す)によっても、変わってきます。
こういった小さな差が積み重なって、効果の差に表れます。
日経トレンディに面白い記事が掲載されています。
防風通聖散を用いて臨床試験などを行った、京都市立病院糖尿病代謝内科部長の吉田氏は、防風通聖散の量よりも生薬に含まれる有効成分の量が重要」と説明する。(防風通聖散)18の生薬の内、抗肥満に対する主成分と考えられているのは麻黄に含まれる「エフェドリン」。吉田氏が収穫された季節や土壌が違う様々な麻黄を集めてエフェドリンの量を調べたところ「1番少ないものと多いもので実に33倍もの差があった」という。「生薬は農作物であるため一定の範囲で差は出る」とメーカー側も違いは認める。日経トレンディ2007年3月号より
ムクミの場合は、防風通聖散:ナイシトールよりも
おしっこがあまりでない、朝もしくは夕に顔が浮腫んでしまう、靴下のカタがついて取れない、といった症状には、尿の出を良くし、むくみを解消する九味半夏湯加減(製品名:扁鵲)や防已黄耆湯など別の漢方薬があります。