アトピー性皮膚炎によるつらいかゆみ

小学6年生の女の子が、お母さんと一緒に当薬局へ相談にいらっしゃいました。ご相談内容は「アトピー性皮膚炎によるつらいかゆみ」について。

この女の子は、これまで肌の調子が悪くなっても比較的すぐに回復していたそうですが、今回は違いました。
小学校6年生の秋。中学校受験の準備や日常のストレスが重なっていたこともあり、なかなか炎症が引かず、かゆみもどんどん強くなっていったとのこと。

お母さんも色々な対処法を試されたそうですが、なかなか改善せず、来局時に実際にお肌を見せてもらうと「かきこわし」の跡もありました。
「これは相当つらかっただろうな…」と、思わずこちらまで胸が痛くなってしまいます。

こうした肌のトラブルは外用薬だけではなかなか改善しません。「内側からの声」を聴いて、養生することが大切です。
ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなども、気血を消耗し、体の中に熱や湿をため込んでしまい、それがあるきっかけで「皮膚の症状」として現れるのです。

今回は、女の子の生活リズムの改善が第一。あと漢方薬として「温清飮・消風散」などをお勧めしています。もちろん、お母さんはしっかりと食養生もしていましたが、ミネラルの追加も提案しました。

アトピーはすぐに「完治」とはいきませんが、少しずつでも「かゆみがラクになってきた」「夜ぐっすり眠れた」そんな変化を積み重ねることが大切です。

今回は数カ月かかりましたが、ここまで綺麗なって女の子も凄く喜んでいました。この調子で試験も乗り越えられればいいなと思います。同じように肌トラブルでお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。(一部、症例・処方など匿名にしています)

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この記事を書いた人

福田優基のアバター 福田優基 薬剤師/国際中医師

ゆうき先生:漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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