非結核性肺抗酸菌症:症例その2

非結核性抗酸菌症でのご相談とご報告を頂きましたので、その症例を別ページで記載します。CRP(炎症や感染症の指標となる数値)が低下して体調が楽になったとのこと。非結核性抗酸菌症が完治したかどうか、は今後の主治医の判断になりますが、ご本人は動きやすくなったと喜ばれていました。

症例その1はこちらのページになりますので、こちらも併せてご覧下さいね。

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目次

[症例2]高齢女性、病院で非結核性肺抗酸菌症と言われて

70代女性、2017年秋に来局し相談。年初に呼吸が苦しく風邪かと思って総合病院を受診したところ「非結核性肺抗酸菌症」と診断された。もともと体は強くない、風邪をよくひく。少し歩くと呼吸が苦しくなる。血圧・コレステロールがやや高い。複数種類の抗生剤の処方を受けているが改善しない。血液検査をするとCRPがジワジワと高くなっているとDrから言われている。左肩肩こり・固定痛あり、食欲が低下気味、軟便から下痢便が続いている。

当時は「抗生剤を長期服用しているが改善に繋がる変化がないことに不安を覚えて」ご来局とのことでした。服用しているお薬も見せてもらったのですが、複数の抗生剤だけでなく、呼吸器の処方も服用されています。

漢方を服用してその後

漢方相談をされるときに、ですが。「服用したら2週間ほどで改善しますか?!」と『真剣な表情』で聞いてくる方がおられます。1年や2年、抗生剤を服用しても各地を転院しても改善しないものが、漢方を服用して数週間で改善したら奇跡です。全員がそんなに改善すると主張する医療機関があればそれこそ「怪しい」ですよね(^-^;;;;

特に「非結核性肺抗酸菌症」は緩やかな、そして漠然とした不調が起こる症状のため、漢方を服用しても急激に改善しません。ただ、体調や体力さえ戻れば普通に生活をすることが出来ますので、長期的に改善する事を目標に、生活習慣を整えることをアドバイスしています。冠元顆粒と冬虫夏草の製剤をお勧めしました。冬虫夏草は色々な製剤があります。

2018年からは、別に受診しているDrから抗生剤を減らすようにアドバイスを受け、抗生剤を徐々に減量しました。2018年春、TELにてCRPが0.3mg/dlに下がったとの報告あり。

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CRP:炎症反応を見る血液検査の数値。ウイルス感染や細菌感染を起こしたときにこの数値が上昇する。正常値は0.3mg/dl以下。それ以上の場合はどこかに炎症を起こしていると考える。

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服用期間は現在で約半年ぐらいですね。効果というのは3ヶ月から半年は最低服用して欲しいなという印象です。今年は急に寒くなって、風邪や体調不良を起こす方が多かったのですが、あまり咳も酷くならず過ごしているようです。

体に合っているようで「最近、歩いていても呼吸が楽になった気がする」とのこと。冬虫夏草は肺を補う処方でもありますので、それはそれでいいのですが、出掛けるときにはマスク・うがい・手洗いを頑張ってくださいと。漢方の処方は「冠元顆粒+冬虫夏草の製剤」のままで継続をお願いしています。

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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