夏の頃、80代のおばあちゃんが左目の周りを紫色に腫らしてご来店されました。
「えっ?!ええっ??どうされたんですか???」
『一昨日、段差で転けてね・・・。目のところを打ったのよ・・・』
「病院に行きましたか?」
『骨には異常はないらしいけど、すごく腫れてきたのよ』
病院ではレントゲンを撮って、特に問題がなかったので「冷やしてください」で診察は終わったとのことでした。ご高齢の方はちょっとした段差で転びやすく、打撲→内出血に繋がります。こうした打撲の初期には、RICE処置(安静にする・20~30分冷やす・圧迫する・心臓より上にあげる)が大切です。
漢方、慢性期の打撲の考え方
打撲をして2日~4日後からは冷やさずに「温める」血行循環をよくするようにします。「見栄えが悪いし、疼いて痛いし」そんなことを話していましたので「そんなに痛いなら、ぜひこの漢方薬を」ということで冠元顆粒という処方をお薦めしました。
漢方では血行循環不良を「瘀血(おけつ)」という言葉で表しますが、打ち身や青タン、鬱血(うっけつ)なども「瘀血」と考えます。先のおばあちゃんも、その「瘀血を取る処方(冠元顆粒)」で改善が早く、青タンもたった1週間で黄色くなって「痛みも早くなくなった!」と喜んで頂きました。
打撲の漢方の色々
打ち身の漢方薬としては、治打撲一方(ちだぼくいっぽう)は有名ですが、それ以外にも、様々な処方を使います。冠元顆粒以外にも、活血化瘀(かっけつかお:血行循環改善)の処方であれば大概良い効果があり、+田七人参も検討したりもします。
青タン、打ち身、打撲後を早く改善できる「瘀血を取る処方」。活用してくださいね。