胃弱は漢方薬で改善を!

胃弱の人は体調も悪い

薬局や病院でもらえる胃腸薬は、胃酸の偏りを整えたり(H2ブロッカーなど制酸剤)、酵素を出したりする成分が含まれています。しかし、「毎日飲んでも、どうも調子がよくならないな・・・」「お腹が張ってガスがよくでる」「いつでも下痢や軟便・・・」と思ったことはありませんか?  

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 中国では胃は元気の源と言われています。

ここがしっかりしていなくては、健康とは言えません。食べても太らない、元気にならない、食後すぐに眠くなるのは「便利な体質」ではなく、胃腸の吸収機能が悪い虚弱体質可能性もあります。 

他にも食欲不振・胃痛・腹痛・ムカツキ・もたれる・張る・上腹部不快感・腹部膨慢感・悪心・ゲップ・腹鳴・下痢・胃炎・胃アトニー・胃下垂・潰瘍、その他色々な不快な症状はありませんか?  

漢方薬は胃腸改善が得意

中国では胃弱・胃下垂・食欲減退・腹部膨満感・泥状便・無気力などの症状を、脾気虚と呼びます。脾気虚とは、胃腸の元気が不足するために、栄養を吸収できず、体が弱り、抵抗力が低下し、病気にもかかりやすいといわれてきました。昔から胃腸を根本的に強化する漢方薬が沢山考えられています。 

食べた後にすぐ眠くなる、宴会の翌日には下痢を起こしやすい胃弱タイプには、基本処方「四君子湯」の類方の「香砂六君子湯」がよいです。改善までに2~3ヶ月程度かかりますが、じっくりと体質を改善するための漢方薬です。

下痢が続く、軟便が続く場合は、参苓白朮散を、また、胃腸が冷えて運動機能が悪い場合は、人参湯を服用します。腹部が弛緩して、吐き気、胃炎などあり痛みを伴う場合は、安中散をつかい、痛みが酷い場合は芍薬甘草を加えます。 

術後の食欲不振・体力虚弱の児童の場合、小建中湯などを服用します。この場合は半年などのスタンスで気長に服用する必要があります。

イライラ、ストレスから胃が痛くなるタイプには開気丸という漢方薬が良いでしょう。駅のトイレの場所を熟知しているようなストレスからの軟便、腹痛、下痢タイプにもよく使います。 

他にも、五積散・三黄瀉心湯・柴胡桂枝湯・半夏瀉心湯・平胃散・補中益気湯など胃腸に関する漢方薬はたくさんあります。 

また、手足の冷えや腰の冷えなどがある場合は、血虚(血の栄養不足)や腎陽虚(老化や体力の衰え)を判断して、当帰芍薬散・婦宝当帰膠や健康丸などを服用するとよいでしょう。「元気」を取り入れるための大事な胃腸をしっかり管理して、元気一杯の体を作って下さい。 

漢方薬の予算

漢方薬での改善を目指す場合は、慢性の虚弱なので2~3ヶ月単位での服用が必要です。1ヶ月目で1万4千円~2万円程度の予算、その後体調に合わせて7千円~2万円程度の予算になります。 

ザ中国漢方 No45 56加筆改

 

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この記事を書いた人

福田優基のアバター 福田優基 薬剤師/国際中医師

ゆうき先生:漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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