薬局に必要な設備器具の第3段です。当店は、薬局製剤の許可を申請していますので、より多くの器具が必要になります。薬局製剤???ってなかなか聞き慣れない言葉ですが、例えば、
- 漢方薬の煎じ薬
- 簡単な風邪薬や痛み止め
など、独自で調剤して製品とすることが出来ます( ※ もちろん、配合分量や処方などは決まっており、許可を受ける必要があります)
メーカーなどに依頼することなく原材料を調達して、確認して、製造できるので、添加物などのチェックも出来ますので、ある意味では一番信用できる、、、ともいえます。で、必要な設備器具ですが、
- 顕微鏡
- 試験検査台
- デシケーター
- ※はかり(感量1mgのもの)
- ※薄層クロマトグラフ装置
- 比重計
- ※pH計
- ブンゼンバーナーまたはアルコールランプ
- ※崩壊度試験器
- 融点測定器
- 書籍
と、結構な器具が必要です ※のあるものについては、薬剤師会に入会すると、会の備品が使えます。共同利用のような感じですね。
融点測定器は、高校の実験のような、フラスコを使った基本的な融点測定でOKとのこと。三ツ口ナスフラスコと毛細管、あと温度計やらの器具をそろえます。当店の場合は、MP-J3という微量融点測定器をそろえています。
融点の観察は古くから物質の同定や純度の判定に使われましたが,目視で行うものから,もっと精密に解析するために少々複雑な熱分析の装置がいろいろ開発されました.最初は試料を粉末にしてガラス毛細管に詰め,温度計を入れた硫酸浴の中でゆっくりとガスバーナーの炎で温度を上げてゆく融点測定器が作られ,長い間利用されました4).大抵の有機化学実験室には実験台ごとにこの道具が置いてありましたが,硫酸浴をうっかり壊すと熱硫酸が机上に流れて木を焦がしたり火傷をしたりすることがありました.
http://j-sl.com/feature/chn/jpa17#i5-1
上記の蛍光の装置なら「三ツ口ナスフラスコ・温度計・毛細管(キャピラリーを自作)」でOKですが、使うときは硫酸(沸点が337度なので)も必要になります(設備の場合は硫酸は必要なし、使うときに入手すれば良い)。ここらが参考になります。大学の実験でやりましたね。
融点??!何に使うの?と言われますが、例えば、粉末などは、見ただけでは成分や純度がわからないんですね。そこで微量融点測定器を使って融点(溶ける温度)を測定します。薬局方と対比させて、その粉末の特性を調べていきます。他にも比重計やら、顕微鏡やら・・・。しっかりとそろえました。