残留塩素を測定する日産アクアチェックの使い方

水道水の日常検査について考えてました。プール水のチェックや水道水のチェック、小学校や中学校では日常的に塩素濃度を計る機会が多いです。

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塩素濃度を測る方法としてはDPD法が有名ですが、アクアチェック(上記写真)を使うこともあります。すぐ測定できるので便利なんですね。

Googleでアクアチェックと調べてみるとけっこう種類がありました。残留塩素を測定する製品をピックアップしてみたのが下記表になります。日常の水道水など点検には低濃度遊離残留塩素(検査)ですから、測定範囲からして、「アクアチェックLCかアクアチェック3」を使うことになります。

  コード

項目・反応原理

測定範囲 mg/l

アクアチェックHC 671475 高濃度遊離残留塩素
テトラメチルベンチジン法
0 50 100 200 400 600
アクアチェックLC 671488 低濃度遊離残留塩素
シリンガルダジン法
0 0.1 0.5 1.0    
アクアチェックTC 671487 低濃度総残留塩素
ミヒラ-チオケトン法
0 0.1 0.5 1.0 3.0  
アクアチェック3 671450 低濃度遊離残留塩素
シリンガルダジン法
(PH・Mアルカリ度)
0 0.4 0.7 1.0 2.0 3.0
5.0
10.0

アクアチェックシリーズ全製品情報は日産化学工業のホームページでご覧下さい。

遊離残留塩素には水道水に雑菌がはびこらないように、消毒する働きがあります。雑菌があればどんどんと遊離残留塩素が減っていきます。特に屋外にあるプールは太陽光線などでも残留塩素がグングンと減ります。遊泳時間中にも濃度が有効であるように調整ってなかなか難しい、下限以下では絶対ダメですし、といって入れ過ぎも良くないですから。 ※水中のウイルス・菌を殺菌するなぜ残留塩素が大切かは「なぜ水中に残留している塩素濃度が重要なのか?」こちらのコラムが解りやすかったです。

皮膚の弱い児童の親御さんから「プールの塩素濃度は基準値の下限でお願いします!」との連絡があったとか、そういった話は毎年聞くものですが、、、もちろん親御さんの気持ちはすごくわかるのですが、私としては児童が入水してもしっかりと残留塩素濃度が仕事をしてくれるように、下限ギリギリよりも余裕を持って塩素濃度を維持するように指導しています。

ある飲み会の時。アクアチェックの測定について話題になったのですが、アクアチェックは測定方法が複数有るため、測定方法を守っていないためうまく測定できていないケースもあるようです。

  • アクアチェックTC:流水(測定水)で10秒→測定水の中で振りながら20秒→直ちに比色法で測定。
  • アクアチェック3:測定水に1秒つけたあと、水平に保持(15秒)→比色法で測定。

水から取り出して振らずに水平に保持することは大切です。水を落とすのに振ってしまいそうになりますが、、、。

アクアチェックのメリット

  • 試薬が安い(実売で1回40円ぐらい)。
  • 15秒ほどで簡単に測定。
  • 保管スペースが少なくて済む。

アクアチェックのデメリット

  • 測定方法が荒いと結果に差が出てしまう。
  • (低濃度の塩素での)比色表が見分けづらい。

水道水は0.0~0.5mg/lぐらいの数値が出ることが多く、もう少し細かくわかるといいなとは思いますが、簡易なのもいいポイントかなと。日常業務では正確性を担保したいので、アクアチェック3を使いながらもDPD法を間に挟みつつ・・・検査してはいかがでしょうか。(と思っています)

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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