多汗症とプロバンサイン

※※※多汗症に悩まれている方から時々質問がありますので、ひとまず「メモ」です※※※プロバンサインは当薬局では取り扱っていません、「試してみたい!」という場合でも個人輸入せずにかかりつけの医師に相談するようにしてください。※※※

目次

プロバンサイン(Pro-Banthine)

西洋薬の多汗症改善薬としてプロバンサインという処方薬があります。これは抗コリン薬といいまして、風邪薬などにも含まれる成分を濃くしたもの。鼻水を止めるのと同じ原理です。体質改善の処方ではありません。

店頭に来られた方が、実際に使っていたとのことで聞いてみました。「効いたと感じるのは2~3時間ぐらい。飲み始めると、口の渇きがきつくて、パリパリになる。服用しなかったらまた汗が出てくる・・・。」目の乾燥が辛くて服用を諦めたとのこと。「継続していると身体に悪そうだから・・・」と話されていましたが、なかなか難しいところです。

※あくまで患者さんの感想で、個人の体質によって感じ方は違います。血中濃度・詳細な副作用に関しては添付文書などに記載されていますので、処方された薬局にてお聞き下さい。

 起こる副作用として「便秘・口渇・涙の減少」。このあたりが出る方は多いです。酷くない場合は、我慢できる範囲ではありますが、体温上昇(全身倦怠感)・目の障害(目が霞んだようになる)・動悸(不整脈/期外収縮や脈拍が増えたり)があるとちょっと問題ですので、処方された病院で相談をしましょう。

使ってはいけない体質もあります。まず排尿障害の方。病気が悪化して、尿が出なくなります。緑内障の方も使えません。それと、併用薬にも注意する必要があります。

個人輸入したいんですが、大丈夫ですか?

患者さんから「個人輸入したいんですが大丈夫ですか?」というご相談があります。上記の通り、副作用があるということも説明しますし、当薬局は漢方専門店なので漢方での治療もお話ししますが、それでも「大切な日だけ使いたい」という方もおられます。私の考え方としては「使えるものは使って、快適な生活を送って欲しい」と思っていますが、安全な薬を使うのと使わないのとでは話が違います。日本の薬事法と同じように世界の医薬品が管理されているわけではありません。輸入代行業者は海外を拠点にしていますので、いざというときに頼りになりません。病院で処方して貰うことをお勧めします。

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以下厚生労働省のホームページより引用:

個人輸入される医薬品等は、効能・効果、用法・用量、使用上の注意等が外国語で記載されているため、一般に、記載内容を正確に理解することが困難です。
記載内容を正確に理解できたとしても、規制当局により認められていない効能・効果、用法・用量等が記載されていることがあります。また、その製品の使用によって起こり得る望ましくない作用(副作用)や成分・分量などが、きちんと記載されていないこともあります。 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ

※ 日本の薬事法では、養毛剤、浴用剤、ドリンク剤など、人体への作用が緩和なものについて、医薬部外品とみなされる場合もありますが、個人輸入に関しては医薬品と同様の取扱いとなります。
※ 外国では食品(サプリメントを含む。)として販売されている製品であっても、医薬品成分が含まれていたり、医薬品的な効能・効果が標ぼうされていたりするものは、日本では医薬品に該当する場合があります。医薬品等の個人輸入について

薬事法の個人輸入とは「医師が海外しかない処方を、やむを得ない状態なので輸入して使う」ということを想定して作られています。

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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