母乳育児中にビールは飲んでいいの?

育児本でも、産婦人科でも、「母乳育児は、大切」とは教えてもらえます。

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母乳育児中は、できるだけお薬を飲まないようにしましょう。低タンパクの日本食のようなものを食べましょう。

もちろん、それは、とても大切なことです。ただ、お母さんも仕事もあれば付き合いもある。アルコールを飲みたいときもありますよね!(^-^;;;

妊娠中、母乳育児中に、「アルコール(ビール)は飲んでいいですか?コーヒーは?」という質問も時々頂きます。

アルコールは、分子量が小さくて、母乳に良く移行しやすいです。つまりは母乳中にアルコールが混じってしまうんです。

アメリカでは、1日あたりの摂取量を母の体重1Kgにつき0.5g以下にすること、とされているので、50Kgのお母さんなら1日あたり350mlのビールは2缶を超えない量にします。人種差を考えると、1缶ぐらいにしておくといいでしょう。

コーヒーにはカフェインが入っていますので、だいたい1日に2~3杯以内。緑茶・ウーロン茶・コーヒーは比較的多くのカフェインは含まれていますので、生後2~3ヶ月までは、煎茶や番茶など、カフェインの少ないものにしましょう

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母乳にでるお薬はどうやって計っているの?

母乳に出やすいお薬。ひとつひとつ母乳に出してみて、計っているわけでなく、だいたいこれぐらい、というのは計算でわかります。

母乳に移行しやすい薬物として、日経DIではこうまとめています。

  • 分子量が小さい
  • タンパク結合率が低い
  • 脂溶性が高い
  • 弱塩基性
  • M/P比(母乳中の薬物濃度÷母体の血中薬物濃度)が高い

※詳しくは薬剤師さんにお尋ねください。

 

ただ、これだけでは正確な値がわからないため、最近では、RID(母親への薬の投与量に対する乳児の摂取量)も使われるようになりました。

  • RID(%)=乳児の薬物摂取量(mg/Kg/日) ÷ 母親の薬物摂取量(mg/Kg/日)  × 100
  • 乳児の薬物摂取量=母乳中の濃度×1日の哺乳量÷体重
  • 母乳中濃度=母親の血中薬物濃度×M/P比

※一般にRIDは10%以下なら問題ないとのこと。

参考:Drug and Lactation DataBase  国立成育医療研究センター

授乳中に安全と思われるお薬は、ある程度決められてものがありますので、こちらも病院にかかった場合、お尋ね頂くと良いと思います。

漢方薬の場合は、ほとんどが大丈夫ですが、エフェドリンを含む生薬(麻黄湯)など、一時的に避けてもらうものもあります。

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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