漢方薬で男性の精力アップ

アサヒ芸能(2012.07.12号)をパラパラと読んでいましたら、「シリーズ連載 100歳まで死ねるか! 第二回通販では買えない不老長寿の秘薬7」として漢方薬が掲載されていました。この記事は、長寿、というよりもどちらかというと「男性の精力不足(精力アップ!)」についてです。

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「男性の精力」のご相談は、「勃起しなくなった、朝立ちしなくなった」という「直接的な」性の悩みが多くなります。若年層はメンタルでの勃起不全が多く、ご高齢になるに従って、老化による勃起不全が増えてきます。

「バイアグラは使ったことあるよ!」
という方もおられるのですが、使った方に聞くと、勃起しても「そこまで気持ちよくない」らしいですね。

興奮して→(グググッ)→勃起する」という一連の流れから、バイアグラを使うと「興奮から後」が抜けてしまうわけで。妙に、朝立ちが続いている感じです。

それでいいのかどうか、はさておき、ご高齢になってしまうと勃起自体が「しんどく」なります。射精すると虚脱状態で動けない、寝てしまう。そんな話も良く聞きます。昔の人たちも悩んでいたようで、漢方でも色々な処方が考えられました。

アサヒ芸能の記事ですが、

「東洋医学では老化は腎の衰えから来る。腎とは膀胱、耳、骨、歯などに相当し、腎が衰えると頻尿、性欲・精力の減退、耳鳴り、身体のだるさ、手足の浮腫などの症状が現れる。だから、この症状をただせば、若さを保ち長生きできる。

そんな薬として中国で生まれたのが4種類の腎気丸(八味地黄丸、杞菊妙見丸、牛車腎気丸、知柏壮健丸)。アンチエイジングの効果が期待できます。」

無気力な場合に、気力を補う処方と考えてもいいかもしれません。腎の衰えを改善する処方で、気力が充実する方は多いです。

この腎気丸の処方を日本流にアレンジしたのが「長命丸(ちょうめいがん)」だ。

「60の声を聞いた頃から夜中にトイレに起きる回数が増え、精力も衰え、視力も落ちて老化と諦めていました。ところが、この薬を飲み始めて夜中に起きなくなり、本当に若返ったように体調がいい。長く歩いても疲れにくくなり、いまは歩くのが楽しいね」

腎機能をただし、機能を高め、下半身も強化します』(建林松鶴堂社長)
ちなみに前述した長命丸の「先祖」の八味地黄丸は、江戸時代には吉原遊郭前でも売られていたという。
※引用:アサヒ芸能 2012.07.12 P198~ 一部引用部分誤字を訂正、改変

 長命丸とはどんな処方?

建林松鶴堂の長命丸は、八味地黄丸という処方に、牛膝・車前子という水はけを良くする生薬を加えて、強壮の肉蓯容と胃腸機能を改善する沈香を加えています。

血色悪く疲れやすいものの、又は、手足が冷えるものの次の症状:下肢の傷み、腰痛、尿量の減少または頻尿

泌尿器、生殖器の機能低下や老化全般的に使うことに出来る処方です。ただ、穏やかな処方のため飲んですぐに効果のある処方ではありません

長命丸で精力低下を回復した上で、「どうしても」の場合はバイアグラなどを服用する、イーパオなどの漢方サプリメントを併用します。 ※ 長命丸などを服用する理由は、先ほど記載したとおり、興奮、気力がポイントです。

力の強い処方では、至宝三鞭丸という処方もあります。疲れによって立ちにくい、その気があっても布団に寝転がると寝てしまう・・・という男性にはお勧めしています。

至宝三鞭丸:オットセイ、イヌの陰茎と睾丸、タツノオトシゴなどの珍貴な精力増強の動物生薬。漢方では植物からの生薬と動物からの生薬があり、動物からの生薬のほうが効果が強いと言われています

色々な処方がありますので、詳しくはお尋ねください。

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この記事を書いた人

福田優基のアバター 福田優基 薬剤師/国際中医師

ゆうき先生:漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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