冬になると痔が悪化する場合
冬になると血行循環も悪くなり、痔が酷くなるという方がおられます。そういった冬に悪化する痔、冷えて悪化する痔、炎症を起こし灼熱感がある痔には、漢方「槐角丸」を特にオススメしています。
こんな例がありました
◆30代女性Kさん。痔の傾向が元々あったが酷くなかった。しかし、痔が出産後から悪化した。冬になり冷えてくると痔の症状が酷くなる。排便時に激痛。うずくまるような痛みと疼くような痛みがある。漢方薬の服用経験無し。病院では注入軟膏を処方されていたが、効果は一時的であったため、継続していない。排便時に脱出あり。指で押し込むことが出来る。2日に1回の排便あり。排便時に出血することがある。また、貧血かどうかはわからないがよく手が冷えて痺れる。
槐角丸と芍薬甘草湯、あと血を増やすような処方を加減して服用するよう説明しました。
その後、翌日は便がスルリと出て「壁を叩かないといられないような痛み」が無くなった(若干痛かったが耐えられる痛みだった)」との喜びの電話がありました。1ヶ月続けてだいぶ楽になったが、中止するとまた酷くなるようで寒くなると購入に来局されます。
「漢方薬で痔の治療?本当に出来るの?」という方もおられますが、昔から漢方薬と痔は相性が良く、色々な処方や外用剤が考案されてきました。 脱肛には補中益気湯、出血には芎帰膠艾湯などはよく用いられますし、外用薬としては紫雲膏なども有名です。痔は、対処療法+根本療法の処方が大切です。冷えなどの体質改善、再発予防などは漢方薬を上手にお使いください。