乳腺炎や乳腺炎の予防に使うゴボウの種:牛蒡子(ゴボウシ)

お母さんになって、はじめて戸惑う症状が、乳腺炎であったりしますが。どこかで乳腺炎に牛蒡子が効く、、、という話をお聞きになったのか、「牛蒡子はありませんか?」というお問い合わせがあります。 

牛蒡子ごぼうしとは?

牛蒡(ごぼう)の種子で、漢方の書籍には

「牛蒡子は味辛苦で性は涼。肺と胃経に入り、疎散風熱、宣肺透疹の効がある」

と書かれています。 (朱良春老師用薬控)日本の民間薬の中ではあまりメジャーな生薬ではありませんが、漢方薬では銀翹解毒片などの処方にも含まれる知る人ぞ知る生薬です。 

生薬用のゴボウの種、このサイズで100g入です

生薬用のゴボウの種、このサイズで100g入です

牛蒡子は、1日10g~20g程度を300cc~500cc程度のお水で煮ます。とろ火で煮詰めて15~30分。(ホーローやガラスのケトルを使います) 2/3~半分程度に煮詰まればOK。茶こしなどで濾した煎液を1日2~3回に分けて服用します。 

※ 当店でお取り扱いをしています。それほど長期に使う生薬でもありませんので、100g単位で小分けしております。漢方用の牛蒡子は農薬検査済みです。園芸用の牛蒡子を内服しないで下さい。

同時に、桶谷式母乳マッサージなどでシコリをとってもらいましょう。牛蒡子は、「ちょっとしこるかな?」という乳腺炎初期には効果がありますが、本格的に堅くなってしまうとマッサージなどを併用しないと無理です。しこりが酷くなり、発熱をした場合は、産婦人科を受診して下さい。あと、胃腸虚弱の場合も要注意です。胃腸の冷えが強い場合は他の漢方をお勧めしています。

その他乳腺炎に効く漢方薬 

その他、乳腺炎によく使われる漢方薬としては、十味敗毒湯、大黄牡丹皮湯、葛根湯、排膿散及湯などがあります。葛根湯は解表、十味敗毒湯と解表・排膿作用、大黄牡丹皮湯は排膿作用を期待して使われます。どれも乳腺炎の初期~中期に効果があります。 体質に合わせて服用する必要がありますので、ご相談下さい。 

 *参考:薬草カラー図鑑 伊沢一男 主婦の友社
    中医臨床のための中薬学 神戸中医学研究会
    漢方薬と民間薬 西山英雄 創元社

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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