プリンペランの安全性
妊娠悪阻の治療は、妊娠4?7週の時期、脱水症状や電解質バランスをととのえる、ビタミンB1を補給するなどの点滴が中心になります。
嘔吐が激しい場合には、プリンペラン(一般名:メトクロプラミド)が短期間に限定して、処方されることがあります。
妊婦への安全性は、アメリカのFDAが定めた薬剤胎児危険度分類がよく使われます。
A,B,C,D,Xの5レベルに分けられ、Aが安全。Xが危険です。
プリンペランはBに属していて、「動物では危険性は否定されているが、ヒトでの対照試験がないもしくは証明されていない」という、比較的安全というお薬です。
プリンペランは、どうしてもつわりが酷くで食事が食べられない、と言うときには処方をお願いしてもいいのではないでしょうか。
※効果がある、無いは人によってかなり違いますので、効かない場合は漫然と使う種類のお薬ではありません。
飲んではいけないお薬とは
ところで、吐き気止めには、ナウゼリン(一般名:ドンペリドン)というお薬もあります。
胃を悪くしたときや車酔いのとき、眩暈にも処方されるお薬です。
ドンペリドンは「奇形を起こす可能性があるため」妊婦さんが使ってはいけないお薬です。家に残っているお薬があっても飲まないようにしてくださいね。
妊娠中は、痛み止めのインドメタシン、ボルタレンなども良くありません。また、妊娠末期には、ロキソニン、ポンタール、ナイキサンなども禁忌になりますので、注意してください。
妊娠中に禁忌のお薬については、「おくすり110番 妊娠と薬」さんで詳しく解説されています。