シベット・霊猫香(れいびょうこう)

星火牛黄清心丸などに含まれるシベット。芳香開竅薬として牛黄と共に有名な生薬です。芳香開竅薬は「気付け薬」のようなイメージ。頭がフラフラとなって気を失いそう・考えがまとまらない・頭が真っ白に・・・というとき「これでスッキリとさせなさい」、というのが芳香開竅薬です。

麝香もよく使われるのですが、ワシントン条約の関係もあり、霊猫香(シベット)を代用としている場合もあります。

牛黄清心丸:牛黄・霊猫香・羚羊角・金箔・人参・甘草・桂皮・芍薬・当帰・川芎・防風
松浦製薬 牛黄清心丸

シベットは漢方生薬以外にも薄めると高級な「香料」になるのですが、実物は見たことがなく、みたいなーとは思っていたのですが。なんと。名古屋の科学博物館で展示されていてびっくり。

シベット

香気が強いためか三重の瓶に入っています。霊猫の名前の通り「猫の親戚」で、雌雄の性腺から掻き出した状態ではウンチの匂いがするらしいです。猫のおしっこもクサイですから、そんな感じかなーと考えたり。ガラスに顔を近づけましたが、何も臭いませんでした・・・残念。

霊猫(Civet)ですが、集団生活ができない種族らしく、隔離して生活させないとダメらしいです。で、動物園にいないかなと検索したのですが、どうも日本では飼育されていないようです。

wikipedia Civet https://en.wikipedia.org/wiki/Civet_(perfumery)

性格的にはキツくて、人間には懐かないとか。うーん。確かになかなか厳しそうな顔をしています。

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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