漢方の相談をしていて手を見る機会は多いのですが、かわいそうな・・・手を見ることがあります。「痒いんじゃないですか・・・?」 赤く地図状になった主婦湿疹、そんなお話しです。最初は手荒れだと思っていたけれども、次第に指のあたりに水疱が出来て、タダレてめくれて、ハンドクリーム。人前に手を出せない・・・困る、恥ずかしい、そんな「つらさ」ありますよね。
写真は介護職の女性の手です。介護で高齢者の入浴介助をする機会が多く、どうしても石けんやシャンプを多用します。地図状に湿疹がでてしまって。温まると痒くなるんですね。また、指先はぱっくりと割れています。いわゆるアカギレです・・・。
主婦湿疹になりやすい人
こういった主婦湿疹(手湿疹)は毎日水仕事を使う方に多く、今は介護関係・散髪屋さん(美容師・理容師)、もちろんお母さん方が多いように感じます。また、皮膚の防御力の弱いアトピー体質の方には多くなります。
- 水仕事が多い・洗剤などを使う
- 皮脂が奪われやすい
- 体質的に乾燥肌
- ストレス
主婦湿疹の改善方法
主婦湿疹の改善は「保湿(外用)」+「体質改善」が基本です。メインは保湿ですが、体質改善をすることで主婦湿疹が起こりにくくなります。「他の人と同じように職場で働いていても。私だけなんでこんなに手が荒れるのかな?」皮膚が弱いのはもちろんですが、バリアー機能が薄いのも原因です。
「今までシャンプーを繰り返すと手が湿疹で真っ赤になってたけど。最近は酷くならなくて楽だわ~」
写真の方ですが、入浴介助が続くとやっぱり赤くはなるんです。赤くはなりますけど、戻りが早い。とても喜ばれています。
改善方法としてはまず外用。当然ですが「保湿+皮脂を落とさない」が鉄則です。「ゴム手袋+木綿手袋」でガードしつつ夜は保湿のクリームを使いましょう。ゴム手袋はパウダーフリーのがいいですね、保湿クリームはどれでもいいのですが、あまり安物はまたそれの不純物にかぶれることも。
当薬局では日中の保湿クリームはプローラモイストクリームをお勧めしています。アトピーの子供さんにお勧めしているような製品ですので、主婦湿疹には最適です。ただ、ベタベタして仕事にならないという方にはベタベタしないウオータージェルにしています。
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夜間は、太乙膏軟膏(たいつこう)を寝る前につけて手袋をはめて寝る。太乙膏軟膏はヒビワレ全般にも使えるので便利です。
乾燥しやすい体質改善って?
乾燥肌や肌が弱い、こうした体質の改善は漢方の得意分野です。炎症のあるときにはからだの熱を治めるような処方を、例えば温清飲や衛益顆粒をつかって対処します。温清飲はこちらで詳しく記載しています。
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衛益顆粒は皮膚のバリアーを改善する処方で、とくに粘膜や気管支など潤いが必要な部分の改善は早いです。気管支が弱い方は、衛益顆粒でどちらも対策が出来ますから、便利かもしれません。体質ごとに処方は違いますので、ご相談下さい。
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