女性の方でお悩みが多いのが「ふわふわ、ふらふら」です。ふわふわの症状としては、「雲の上を歩いているみたい、仕事をしてしても集中できない、いつも揺れている、ちょっと頭を傾けただけで酔ってしまう」そんなふうに説明される方が多いです。原因としては自律神経のバランス悪かったり、水分代謝が悪かったりと様々ですが、漢方では大きなくくりで「痰や湿(水毒)」と呼ばれることもあります。
めまいの症状としてメニエールは有名です。ただ、メニエールの方は動けないぐらいのめまい。店頭でお話しいただく9割以上の方は「少し休んだら歩けるけれどもふわふわしている」「フワフワ感の自覚症状が続くけれども病院で特に問題が無いといわれた」などメニエール未満の症状ではありますが、ふわふわの不快感が続く、というご相談です。
メニエール病:典型的なメニエール病の発作では「視界がはっきりグルグル回る強い回転性めまい」と「聞こえ」の主症状に加え強い吐き気・嘔吐を伴う。目がグルグル回る為に立つことも出来ず就床するのみで、頭を動かすと症状がさらに強くなるために自発的には頭を動かすことが困難になる。(中略)めまい発作は数十分から数時間、時には半日以上続く。(数十秒程度のめまいはメニエールのものではない)内耳疾患であり脳には異常は無い為、目はグルグル回り外から見てもあきらかな眼振が見られるが患者の意識ははっきりしているのが特徴である。wikipedia
漢方としてのめまい・ふらつきの改善方法
利水の処方(水を捌く)処方を中心に検討します。「水を飲まなければ治りますか?」そんなことはありません。
漢方では「水」は必要な水と不要な水に分けられます。不要な水は、しっかりと排水できれば問題が起こらないのですが、残念ながら「体の排水ポンプ」が壊れると浮腫であったり、めまいであったりを引き起こします。
それらを改善する漢方の利水剤。これは”病院の利尿剤”とは違い、排水ポンプの運転を補助する、つまり適切に水を管理する、と考えて下さい。
例えば、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)、五苓散(ごれいさん)、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)、冒眩散(ぼうげんさん)、真武湯(しんぶとう)など色々な処方があります。
ふわふわが改善した方からお手紙を頂きましたので紹介致します。
船に乗っているようなという感じのふわふわで、冷えなどもありましたが、だいたい1ヶ月ぐらいで調子も整ってきて、現在も悪化すると服用するというサイクルになっています。ポイントは季節の変わり目です。この体質の方は、季節の変わり目で調子を悪くすることが多いですので、きをつけてください。漢方は継続しないと!という場合もありますが、もともとの体力的なものが改善することで、症状に対する抵抗力も付きます。