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海人草(マクリ)は回虫の駆除に使われた生薬です。熱帯から亜熱帯の近海に分布する紅藻類のフジマツモ科、マクリ(海人草)の全藻をさします。沖縄で生産されていたようですが、原料の不足により大阪での生薬メーカーでは流通しなくなりました。
ただ、駆虫薬のお問い合わせは多いため、こちらに別記しておきます。佐藤製薬のパモキサン錠には効能効果の適応でギョウ虫(の駆虫)に記載があります。一般のドラッグストアで取り寄せも可能です。
元々は、コンバントリンという医療用の医薬品でしたが、一般用医薬品にスイッチされました。コンバントリンは消化管から吸収されにくく、腸全体の寄生虫、ギョウ虫だけでなく回虫などにも効果があります。薬事行政の様々な制約もありますが、寄生虫に困っているなら、こういった代替え手段もいいかなと思います。
ギョウ虫か回虫かその他かわからない場合は、内科を受診すること(出てきたものを持って行った方が分かり易い)。若いDrは、寄生虫について不案内なコトが多いこと。必ず購入時に薬剤師さんに使い方を相談すること。同一世帯の家族では、お互い感染していることもあるので、注意すること。このあたり、気をつけてみてください。
参考:コンバトリン:医療用医薬品の有効成分の一般用医薬品への転用についての意見
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現在取り扱っている海人草は、沖縄近海で採取されているとのことでした。 (トチモト)マクリは原料の不足により廃盤になりました。別メーカーから取り寄せています。
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マクリについては、東京薬科大学教授、川瀬清先生も
「民衆の生活の中では、日々の苦労から薬物を探しました。いわゆる民間薬といわれるもので、親から子へ代々伝わってゆきます」
例えば、農民は消化促進にセンブリ、下痢止めにゲンノショウコといった薬草、漁民はハシカ治療にイセエビ、回虫駆除にマクリという海草などを煎じて飲んでいた。
漢方’91週刊朝日P114-より抜粋
とお話しされています。
回虫を駆除した一例
海外から戻られて、回虫に困ってのご相談でした。フランスで、天然のサラダ?を食べられたらしいです。そのときは美味しく食べていたそうですが。日本に戻って、便がおかしいな・・・と思っていたら・・・便の中に何ともいえないモノを発見!
もうすぐ海外に行かなければいけないので、ということで当薬局に紹介で尋ねてこられました。
マクリの使い方をお話しして、お渡ししたのですが。「たぶん、サラダ(生食)だと思います」とのことで。海外ではできるだけ火を通した食事をしましょうね、とお話ししていました。後日、それ以降は回虫の発生はありませんでした、との連絡を頂きました。