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主婦湿疹の症状って?
主婦湿疹とは、水仕事などで「手の油」を失ってしまい炎症を起こす症状です。主婦と名前が付きますが、主婦以外にも、段ボールの回収業の方や美容師さんに多い症状です。 手の甲や手のひらなど水に触る部分だけ多く、それ以外の部分には湿疹が広がりません。
主婦湿疹でカサカサに割れた
50代の女性で、かなり悪化したAさん、病院で主婦湿疹と診断され、ワセリン、アンテベート(副腎皮質ホルモン)などを処方されていました。しかし、数ヶ月経っても良化しないため、来局されました。 見ていただくとよくわかるのですが、割れて血が出るぐらい深い傷が出来ています。手のひらはカサカサしており、指のあたりもささくれ立っていました。
イライラすると痒みが悪化し、引っ掻いてしまう。 水を使うと悪化する。皮が弾けるように割れる。手のひらがじんわりと熱を持つ。火照る感じがする。
こういった症状を訴えていました。
主婦湿疹と漢方薬
西洋医学でも東洋医学でも保湿は最重要になります。それとともに、東洋医学では「熱を取ること」を重視します。漢方薬の熱を取る処方として、白虎加人参湯、黄連解毒湯などは有名です。熱の部位により処方は変えますが、この場合三物黄芩湯、活血の処方、補腎の処方を合わせて検討しました。
3ヶ月ほどでだいぶ傷も消えて、カサカサ感も改善しました。その後も、漢方薬と塗り薬、養生法は継続しています。水仕事の後には症状が悪化しますが、ホームケアと漢方薬でなんとか最悪の状態にならずにすんでいます。