高齢妊娠・出産の悩み
高齢妊娠、出産では、
本当に赤ちゃんを授かることが出来るか。
どのタイミングで不妊療法をはじめて、体外受精をするか。このまま、タイミングを取るだけでいいのか。
と、色々なお悩みがあると思います。
具体的に高齢妊娠の問題点は、
- 受精・着床しにくくなること(妊娠しにくくなる)
- 流産しやすくなること
- 染色体異常が起こりやすくなること(0.1%→1%に増える)
の3点が考えられます。
そういったリスクを理解した上で、「赤ちゃんが授かりたい」
といった場合、すぐに積極的な治療を目指す方は多いようです。
現在、 30歳以上の出産が全体のほぼ5割にもなってきています。埼玉県
Benesse次世代育成研究所の調査では、35歳以上のカップルの4人に1人がなんらかの不妊治療を受けていたと発表しています。
高齢出産の問題点を具体的に
1妊娠しにくくなること:子宮・卵の老化
女性の「卵子の源」は生まれたときにすでに出来ています。30代、40代になって排出される卵子は30年前、40年前に作られたものです。これが卵子が老化するといわれるワケです。
2流産しやすくなること
若年層でも一般的に流産の可能性が15%程度はあります。加齢に伴って、流産率は増加します。(加齢による染色体異常の可能性の上昇→流産率の上昇という可能性もあります)
3染色体異常が起こりやすくなること
染色体異常によるダウン症などが10倍程度起こりやすくなります。といっても確率的には1%程度。99%は無事に生まれると考えてください。→ダウン症については日本ダウン症ネットワーク
これらの問題や、モチベーションの低下、男性側の精子の能力低下もあります。
東洋医学と高齢出産
東洋医学でも7の倍数の年齢と共に更年期、老化が訪れるとされています。
黄帝内經という医学書には、7x2=14歳で初潮、7x3=21歳で身長が伸びきり、7x4=28歳で性機能はピークを迎え、7x5=35歳で衰え始め、7x6=42歳でさらに衰える。7x7=49歳で閉経を迎えると、現代医学にも通じる内容が記載されています。
帝曰.人年老而無子者.材力盡邪.將天數然也.岐伯曰.女子七歳.腎気盛.齒更髮長.二七而天癸至.任脉通.太衝脉盛.月事以時下.故有子.三七腎気平均.故眞牙生而長極.四七筋骨堅.髮長極.身體盛壯.五七陽明脉衰.面始焦.髮始墮.六七三陽脉衰於上.
出典 黄帝内經 素問 上古天眞論 引用 漢方本
しかし、逆に、性機能、特に漢方では総括して「腎精」と呼びますが、腎精を補うことで、老化のスピードを遅くする、子宮やホルモンのバランスを整えることも可能とも説かれています。
また、高齢出産は体に大きな負担を掛けます。例えば出産後に更年期障害が早まったり、疲れやすくなったり。そういったことを避けるためにも、出産後の養生も重要と考えています。
いかがですか?
手間と時間を惜しまなければ、可能性は絶対に増加します。
高齢妊娠、高齢出産は総力戦です。鍼灸や、アロマ、漢方、もちろん生殖医療も総動員が良いでしょう。