”男性泌尿器”で悩まれている方は、まず病院を受診するので。”男性泌尿器”の症状を「漢方で」という来局はなかなか無いのですが。原発性陰嚢内硬化性脂肪肉芽腫、非常にまれな症例があったのでメモ。
右陰嚢内無痛性腫瘤に気付きやや増大傾向があったため前医受診。右陰嚢内の陰茎根部腹側に小豆大の弾力硬。可動性のある腫瘤を触知し、精査目的で… 後略 原発性陰嚢内硬化性脂肪肉芽腫の 1 例―自験例報告と本邦報告227例の検討―
この症状、私、全然知りませんでした。最初に軽く「陰部にブヨブヨしたのがあります」と相談を受けたときは「精索静脈瘤？」かと思ったのですが。
「弾力があり痛みはない」「陰嚢では無く、陰茎を取り巻くように弾力のあるゴムみたいなものが取り巻いている」「やや大きくなりつつある」とのことで。ちょっと違うなと思い、ひとまず病院泌尿器科の受診をお勧めしました。
泌尿器科を受診したけれども
後日「漢方でなんとか出来ないか」と来局されました。
泌尿器科を受診したけれども、そのＤｒも「よく解らない」とのことで総合病院に紹介、総合病院のＤｒはＭＲＩを撮影。結果や診断については「１ヶ月後の受診日に話しましょう」とのこと。
色々と調べるのが得意な患者さんで「原発性陰嚢内硬化性脂肪肉芽腫」上記のＰＤＦを印刷してきて「これに似ている！」と説明されます。症状的にはこれが一番合致するということですし、漢方で改善しなくても文句は言わない、ということまで言われたので、頑張ることにしました(^-^;;;;
そのＰＤＦを見ていますと、症例には経過観察もあるんですがざっくり摘出もされています。患者さんは「摘出はしたくない」とのことなんですね、そうですよね、敏感なところにメスは出来るだけ入れたくないものです(^-^;;;
「出来るだけ早く小さくなれば嬉しい」とのことで色々と問診をしていたのですが、まず「小柴胡湯１、五苓散1/2、朝夕」＋「紫根牡蛎湯１、朝昼夕」でお勧めしました。
２週間毎に連絡を受けており余り変化がないがそのまま継続。１ヶ月ほどで徐々にサイズが小さくなったとの電話あり。１ヶ月半程度でほぼ判らないぐらいにはなったとのことです。怖い病気では無いようですが、漢方を試して良かったと言われた一例でした。
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