頑張りからくるストレス
ストレスは色々なところに潜んでいます。それが、家庭だったり、職場だったり。ストレスに対する漢方相談で、一番多いのは、自分の頑張りを認めてくれないこと。『分かってくれない』という悩みです。
どれだけ頑張っているのか・・・、奥様やお子様、ご主人様が頑張っている姿を、口に出して誉めること・・・ありましたか? 少し、落ち込んでいると、『ストレスなんか跳ね返せ!ガンバレ!』と、励まされること。励まされているとわかっているのに、イライラすること。そう思ってしまう自分。
こういった積み重ねが知らず知らずにストレスになったりします。
漢方薬はストレスへの耐性を強化します
ストレスからなる症状は色々とあり、「動悸、気分の落ち込み」が、代表的な例です。これら症状は、交感神経と副交感神経のアンバランスが原因です。 アンバランスを回復することで、漢方薬はストレスへの抵抗をつけることが出来ます。
昔から、日本でも中国でもストレスは酷かったようでストレスに対する漢方薬の処方が細かく作られました。 陰陽五行思想はご存知でしょうか?漢方ではストレスと「肝」を結びつけて考えます。
肝はストレスを洗い流す作用(疎肝作用)があるのですが、あまりにストレスが多すぎて「肝」に気がたまった状態を「気滞」といいます。 これが初期状態。この証を「肝気鬱結」といいます。ストレスが凝り固まったイメージですね。
漢方薬で選ぶストレス対策
症状としては、「気(ストレス)が溜まった状態」ですから胸のつかえ・抑うつ、女性ですと月経痛や月経不調もあります。漢方薬では清心や加味逍遥散を主体に開気丸などもあわせて選びましょう。
その状態が進行すると、「肝」から「心」に影響を与え、「肝火上炎」タイプ。こうなると大変。イライラがひどく不眠や頭痛になります。漢方薬では柴胡加竜骨牡蛎湯や半夏厚朴湯、休意などを選びましょう。
また、「脾」に影響を与えると、「肝脾不和」といい、食事が喉を通らない、下痢といった胃腸関係の症状をおこすことに。ストレスから下痢をしやすくなる人。特にそうです。漢方薬では逍遥散や壮胃、柴胡疎肝散などを選びます。
上記はあくまで一例です。全身の症状をお聞きして、お勧めいたします。漢方薬の服用と並行してストレスの養生法などもあります。