痔・肛門疾患

乙字湯と槐角丸の違い

痔の治療につかう漢方処方で有名な乙字湯、そして槐角丸。もちろん違いはあります。

乙字湯 槐角丸
当帰・黄芩
 柴胡・升麻・大黄・甘草 防風・枳実・チユ・槐角 

当帰と黄芩はどちらにも入っています。炎症を止めて循環をよくする生薬として使われています。
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特徴として、乙字湯は上に持ち上げるような生薬が多いことから、脱肛や痔核などによく使い、槐角丸は炎症のあるような痔核や疣痔、ポリープ、切れ痔などの灼熱感にも使います。

どちらをつかっても良く効きますが、私としては急性期、浸膏槐角丸のほうが効く実感があります。涼血の槐角が入っているので、炎症もまた治まりやすいのでしょう。

乙字湯が良かった60代の女性

 トイレの後に肛門をから出っ張りが出てしまうのを疣痔(いぼぢ)といいます。原因は排便痔にググッと息みすぎて、肛門のクッションの部分が伸びてしまうから。一度や二度では戻りますが、毎日のことですから、いわゆる「パンツのゴム」のようにダラリとしてしまいます。

病院に行くにしても恥ずかしいし、押せば肛門に戻るし。気になるけど気にしない、それで十年ぐらいは経っていたらしいのですが。事務職をされていたため、期末の忙しい時期にはすごく肛門のあたりが気持ち悪くなるらしいです。この年は疲れて酷くなったらしく。期末の頃に「何とかして!」とご相談に来られました。

こんな時にお勧めしたのが乙字湯。升麻などの生薬が、落ちてきた疣痔を引き上げて、以外と早く効果が出てきます。この方の場合、2週間ほどで違和感もなくなりました・・・ただ、疲れるとまた出てくるようで、継続だけはしていただいています。なかなか痔は完治できないのですが「手術をせずにこのままでいれたらいいね・・・」そうおはなしされていました。

  • この記事を書いた人
福田優基

ゆうき先生

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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