PH試験紙の使い方、どれだけ液を垂らせばいいの?[実験]

学校薬剤師の仕事の中に水質検査や、理化学機器の管理・指導などがあります。

PH試験紙の見分けが付かないんですけど・・・という質問がありましたので、少しチェックをしてみました。リトマス試験紙は反応がシャープ(赤→青とか)なのでわかりやすいのですが、PH試験紙って中途半端にグラデーションがかかってしまうとどれを読み取ればいいのかわかりにくいですよね。

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水質検査などで使われている簡易タイプの試験紙を比較に用意しました。今回実験に使ってみたいのが、下のPH試験紙ロールタイプです。レンジ幅(測定できる幅)はPH5.5~9.0まで。

PH1.0~14.0ぐらいまで大きくはかれる試験紙もありますが、こちらのほうがシャープに測定できます。

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比較用の試験紙、水を使って試しました。PH7.0です。

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右二つはチョンと1滴、右から三つ目は浸るぐらいにたっぷり。四つ目は短い試験紙にして1滴。下の試験紙は水に浸してすぐに取り出しました。一番左は、長い試験紙に3滴ほど。

みていただくと解るのですが、1滴の場合はPHが判別ができません。一番左の場合、数滴でも難しいと感じます。浸すぐらいの、ある程度の液量がないと変化が解らないと感じました。試験紙の長い短いでは変化がありません。

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 乾燥後の変化があるかも検討しました。5分後の画像です。色調が変化するかと思いましたが、時間が経過しても「PHを判別するのに問題が無い程度の変化」しかありません。PH試験紙はすぐに確認しないといけないと書かれているサイトもありますが、ある程度の猶予はあると考えられます。

※試験に影響を与えないように、新しい試験紙を使用しています。また、手袋をつけて実験をし、水は水道水を蛇口から出して直後に利用しています。試験紙はアズワン株式会社の試験紙を利用していますが、その他の会社の試験紙及び、実験をすべてに適用できることを保証するものではありません。あくまで、興味の延長線上の試験です。

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この記事を書いた人

福田優基のアバター 福田優基 薬剤師/国際中医師

ゆうき先生:漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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