痔・肛門疾患

「この痔は手術しかない」とDrに言われたけれども、漢方でなんとかなりませんか?

痔・肛門のトラブルは、なってみないとわからないもので、座っていても「モゾモゾ」、立っていても「モゾモゾ」と、気持ち悪くて、仕事に集中できない。また、急性期には、座ると痛みが走って、座ることが出来ない、というなんともつらい症状であります。 で、このようなお悩みの相談がありました。

年の頃は30代の男性。急に肛門が痛くなって、病院に行ったところDrから「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)の可能性があるので手術をしましょう」と告げられた、とのこと。 「いきなり手術と言われたので、びっくりして帰ってきました」と凹んでいたのですが。 ただ、お話を聞くと、

  • 「(痔の手術をした)友達が、排便に1日1時間かかる生活になり不安」
  • 「膿(ニキビ)が出来やすい体質なので再発が心配」
  • 「今は仕事が忙しくて、休めない・・・」

と、手術に不安感が強いです。 症状としては「膿はすでに出て痛みも軽減している」とのことで、しばらくは漢方で検討してみましょう、という話になりました。 

痔の手術をしろといわれたけど

 痰湿体質の改善を

膿が出やすい(化膿しやすい)体質というのは漢方では「痰湿体質」と考えます。痰湿とは文字の通り「沼地」の様なイメージです。ニキビ、ベタベタの湿疹、腫瘍などを起こしやすい体質ですので解毒の処方(今ならデトックス)を考えます。防風通聖散・竜胆瀉肝湯などの処方で継続します。また食事が偏食になっているコトも多く改善が大切です。

肛門周囲膿瘍などを起こしやすい方は便通が便秘気味もしくは下痢気味など整っていないことが多いので、食事の改善には野菜や根野菜などの食物繊維の多いものを。季節の野菜(旬の野菜)を重視しましょう。なかなか便のリズムが整わないときはサプリメントの併用もお勧めしています。(当薬局ではラブレファイバー顆粒が気に入っています。)

インターネットを見て、来局される方から「十全大補湯はどうですか?」と質問されることがあります。たしかに、病院の小児科では「乳幼児の痔瘻」に十全大補湯は使われているようです。ただ、若い人の場合・・・あまり効果が無いような気がします。

痔瘻の「管」が完成している場合など手術の適応になりますし、肛門周囲膿瘍で膿が出ずに腫れてきて痛い場合はためらわず病院の受診しての切開をお勧め&病院を紹介しています。ひとまず違和感があればすぐに肛門科の受診をお願いします

上記の方は仕事が落ち着いたところで再度病院を受診してもらいました。「痔瘻」を発見したので手術をしてもらい完治となりました。(術後の処方として田七人参をしばらく継続)

からだの元気(抵抗力・免疫力)をつけることは重要ですので、症状を繰り返す体調・体力が不足しているタイプであれば、十全大補湯(+荊防敗毒散や排膿散及湯など)をお薦めしています。 

  • この記事を書いた人
福田優基

ゆうき先生

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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