瞑眩とその始まり?

瞑眩めんげんとは起こるモノ?

知人のDrと漢方の話をしていたら、「めいげん?ってなによ」という話になりました。

「めいげん」、でなく、「瞑眩(めんげん)」のお話です。

 

瞑眩は

中医学を勉強している頃には瞑眩という単語はほとんど聞かず、

社会に出てから少しずつ聞くようになってきたという不思議な単語です。

 

一部の漢方の先生か、健康食品を販売している店舗で聞いたりしますが、

いったいどこが由来かな?と長年疑問でした。

 

ふと、Googleで検索したところ、こんな答えが、、、。

副作用など出るわけがなく、それは患者が悪いか瞑眩(めんげん)反応であろうといわれてきた。吉益東洞の言葉「瞑眩なくして病気の治癒はない。」が語源である。温心堂薬局 雑記帳(漢方)

 

漢方の理論も時代と共に推移しますが、

江戸時代に隆盛した「陰陽五行説」を背景とした理論と経験の処方を「後世方派」と呼びます。

それとは逆に傷寒論を評価して、独自の解釈を加えた、理論よりも実践重視の派閥「古方派」もこの時期に生まれました。

古方派でその筆頭が「吉益東洞」です。(その後、この考えは日本漢方に大きく影響します)

 

この時代背景を考えると、

瞑眩なくして病気の治癒はない

は、

「瞑眩=良くなる前の一時的な悪化」という意味ではない

と考える方が自然です。

(病気の治癒の段階で、「一時的な悪化」が起こらない場合も多いため)

 

時代が立つごとに言葉の意味が変わる、、、のは良くある話ですが

「瞑眩」という言葉も現代においては便利に使われている、、、のではないでしょうか?

 

鴨川

p.s. いつか原典を見る機会があれば、写真を撮って、レポートしたいと思います。 

p.s.2 漢方を服用して「一時的な悪化」がおこるか、おこらないか、については、このセクションでは取り上げていません。

 

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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