夫婦外の体外受精160組、124人誕生

 倫理的な問題はあるかもしれません。が、子供がほしくてもできない両親の望みは切実です。
時間との勝負なのですから、できるだけ早く議論を進めてあげてください。>産婦人科学会

  • 日本産科婦人科学会は非配偶者間体外受精を認めていない。
  • 厚労省審議会は容認する報告書を出したが提供は匿名の第三者とした。
  • 諏訪マタニティークリニックでは非配偶者間体外受精で124人の子供が誕生したことを公表した。

言葉:
非配偶者間体外受精
精子ができない、もしくは卵子ができない両親に、精子や卵子の提供を受けて体外受精をします。
その後、母体に受精卵を戻します。

夫婦外の体外受精160組、124人誕生…根津医師が実施 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070716it01.htm

夫婦外の体外受精160組、124人誕生…根津医師が実施 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070716it01.htm
 

 不妊に悩む夫婦が第三者から卵子や精子の提供を受けて行う「非配偶者間体外受精」が、国内でこれまでに160組に実施され、84人が出産、計124人の子供が誕生していることを、実施した諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)の根津八紘(やひろ)院長が明らかにした。

 厚生労働省の厚生科学審議会は2003年、この治療を容認する報告書を出しているが、日本産科婦人科学会は認めていない。厚労省と法務省の要請で、日本学術会議が生殖医療のあり方を審議しており、ルール作りが急務となりそうだ。

 根津院長は1998年6月、国内初の非配偶者間体外受精を実施したことを公表した。卵巣機能が失われ卵子を作ることができなくなった30歳代の女性のケースで、実妹から卵子の提供を受け、夫の精子とで体外受精した。受精卵をこの女性の子宮に移植、妊娠し、97年に双子を出産した。遺伝的な母子関係のない子供を出産した初の例だった。

 根津院長によると、これまでに卵子提供を受けて体外受精した夫婦は111組。54人の妻が妊娠、10人は流産したが、40人が出産し、4人は妊娠を継続している。40人中3人は同じ方法で2回出産しており、生まれた子供は双子10組を含め、計53人だった。

 精子のできない男性が精子提供を受けて体外受精を行ったのは49組で、44人の妻が出産、そのうち14人は同じ方法で2回出産した。生まれた子供は双子11組、三つ子1組を含め、計71人となった。現在1人が妊娠を継続している。

 卵子の提供者は、妻の姉妹87人(うち義妹3人)、いとこなど親類12人、友人・知人12人。精子提供者は夫の兄弟23人(うち義兄1人)、父24人、友人2人だった。この方法で妊娠した女性の大半は20~30歳代だったが、40歳超が7人おり、最高は46歳だった。

 日本産科婦人科学会は会告(指針)で、体外受精での卵子、精子提供を認めていない。根津院長はこれに違反したとして98年、除名となったが、処分の取り消しを求めた訴訟で2003年に和解、学会に復帰した。

 一方、厚労省審議会は同年、非配偶者間体外受精を容認する報告書を出した。ただし、卵子、精子提供者は「匿名の第三者」とし、兄弟姉妹からの提供は家族関係が複雑になるとして「当面認めず、匿名での提供で開始した後、再検討する」としていた。

 根津院長は「年齢的にも治療を待てない人が多い。患者が前向きな気持ちで治療を受けられるよう、早く実施できる体制を整えるべきだ」と話している。

2007年7月16日3時1分  読売新聞)

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