個人情報の取扱について勉強資料:薬局薬店向

個人情報保護法について

薬局・薬店における個人情報保護法とは?

2005年4月より個人情報保護法が施行されました。大規模な企業では個人情報の流出は命取りですし、セキュリティーに気をつけるのは当然ですね。

 

では、中小企業は?個人経営は?

個人経営の薬局・薬店ではどういった対策をすればいいのでしょうか?

 

このページでは、色々と調べた個人情報保護法の取り組みと、当店での対処法、ガイドライン、関連リンクなどを紹介したいと思います。

 

個人情報保護法について

薬局・薬店でするべき大切なことは二つです。

1 利用目的の通知・公表

2 取扱・リスク管理

「利用目的の通知・公表」とは、カルテやアンケートをとった個人情報が「どういった利用目的」かを連絡することです。

 

「通知」はその個人に対して、連絡することです。が、あまりにコストと時間がかかりますね。

 

コストをかけないためにも、カルテなど記入してもらう時に利用目的を明確にするように徹底しましょう。

個人情報保護法での「公表」は不特定多数の人々が容易に知ることが出来るように利用目的を発表することです。

ですから、「壁の隅に張ってある」など探さなければいけない状況は良くありません。

 

具体的にどうすればいいかというと、

1 店舗のレジの近くと相談机に「個人情報についてのお知らせ」を掲示した。

2 Webでは、トップページから直接いける場所にリンクをしている。

といったことがあげられます。

どういったことを書けばいいのか?

具体的に「個人情報についてのお知らせ」をどう書けばいいのでしょうか?

日本薬剤師会からの一例が発表されていますので、参考にしてください。

 

そのまま写さずに、薬局の特色を考えるのが大切だと思います。

 

::日本薬剤師会提供の一例::

  •  当薬局における調剤サービスの提供
  •  医薬品を安全に使用していただくために必要な事項の把握(副作用歴、既往歴、アレルギー、体質、併用薬、ご住所や緊急時の連絡先など)
  •  病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション、介護サービス事業者などとの必要な連携
  •  病院、診療所などからの照会への回答
  •  家族などへの薬に関する説明
  •  医療保険事務(審査支払機関への調剤報酬明細書の提出、審査支払機関または保険者からの照会への回答など)
  •  薬剤師賠償責任保険などに係る保険会社への相談または届出など
  •  調剤サービスや業務の維持・改善のための基礎資料
  •  当薬局内で行う症例研究
  •  当薬局内で行う薬学生の薬局実務実習
  •  外部監査機関への情報提供

当店では、アンケートなどをとる場合、そのアンケートの一番下の欄に、使用方法を明記するようにしています。

例えば、

「統計処理し○○のサービスの向上のために利用します」

「新製品のご紹介やアフターサービス、商品の発送に利用いたします」

など詳しく書きます。

 

「今後様々な場合に利用します」など曖昧な説明はダメらしいです(15条1項)

利用目的を変更する場合は本人に確認する必要があります。

参照:NTT Communications -個人情報保護法対策ガイド-

 

例外規定
すべての個人情報を確認していては、重大な状況になる場合があります。

 

下記などの場合は、利用目的に定められていなくても、個人情報を提供することができるようです。(16条3項)

 

薬局・薬店では、例えば、

・急病で倒れた人の病歴、処方薬、症状などを医師や看護師に連絡する場合

・悪質クレーマーや処方箋の偽造など[意図的に業務を妨害する者の情報交換] (←不確定なので、詳しくは地区薬剤師会に相談してください)

・警察などの法令の定める事務

などがあげられると思います。

 

疑義照会は法令に基づく行為なので、本人の同意は必要ありません。

 

参照:経済産業省のガイドライン

参考資料:個人情報保護法早わかり岡 伸浩

 

(注) 解釈などについては最新の情報を仕入れているつもりですが、詳細については弁護士さんにご相談下さい。あくまで、当店での対策として紹介するページです。

 

参考資料:個人情報保護法早わかり岡 伸浩
 

症例検討会の時には?

カルテを症例検討などで使う場合は匿名化の処理が必要になります。

 

匿名化とは住所氏名など個人を特定できるものをマスキングすること。

顔写真などは一般的に目線を入れるなど。

希少疾病など、目線や匿名化をしても固腎が判別できる場合など通知が必要。

 

参考:医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドラインP7 関するQ&A

 

漏洩事件の賠償と対策

YahooBBでの漏洩事件を覚えていますか?当時、当店にも500円券が送られてきました(^-^;

住所氏名のみの流出でしたが、660万件流出で33億円。

中小企業ならあっという間に吹き飛んでしまいます。

 

もし、薬局のカルテなど病歴や既往症などが流出した場合、500円を超える賠償になることはいうまでもありません。

弁護士による個人情報SOSより

1)行政指導、業務停止、免許剥奪
2)刑事責任(懲役6ヶ月以下、罰金30万円以下)
3)民事責任(損害賠償責任
a.経済的損害(クレジットカードの不正利用など)
b.精神的損害(慰謝料)
4)生産的時間の逸失

対応誤れば、会社の信用が失墜 回復不可能となる
(原因究明、苦情・行政・マスコミ・訴訟対応、予防処置)
5)社会的信用・ブランドイメージの失墜

民事責任をカバーするために

個人情報漏洩賠償責任保険制度(大阪商工会議所)

といった保険もありますので、利用してはどうでしょうか?

 

どこまで開示するべきか?

日経BPスクールによりますと、5段階に分けて個人情報を考えるとのことです。引用参考:日経BPスクール記事

 

1 「本人提供情報」 住所氏名など基本情報、記入してもらったカルテの基本情報も当たります。

2 「本人との取引履歴」 記録されているであろうという想定範囲:処方歴にあたりますね。

3 「本人からの収集情報」 本人に関する周辺情報で、例えば、現在の症状や家族歴(家族のアレルギー歴)などもそうです。会話しているうちに収集した現在の仕事(高所作業・車を運転する・夜遅いなど)もそうですね。

4 「他者からの収集情報」 疑義照会の一部や家族からの情報(癌など本人に話す時に慎重になるべき症状)

5 「評価情報」 クレーマーであるなど評価にあたります。本人には教えたくない情報ですね。

 

本人からの要請では1は当然開示するべきですが、2~4に対しては少し慎重になります。5は非開示です。

場合によりますが、当店では4 5は非公開と考えています。

 

(注) 解釈などについては最新の情報を仕入れているつもりですが、詳細については弁護士さんにご相談下さい。あくまで、当店での対策として紹介するページです。

 

参考資料:個人情報保護法早わかり岡 伸浩
 

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