大阪の福田漢方薬局|漢方家族.com

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耳鳴りが漢方で改善できた症例

   

耳鳴りは本人以外判らない、しかし本人はとても辛い、という難しい病気です。店頭でご相談していても、蜂の子や各種サプリ、病院での治療、鍼灸と色々と試してからご来店いただいているようです。難治性の耳鳴りもありますが、漢方で改善できる可能性もあります。

耳鳴りの症例

ご来店いただいて、改善した耳鳴りの症例です。耳鳴りは100%改善、はしませんでしたが、ボチボチと気にならない時間も出てきた、程度に改善しました。そうなるとほんとうに生活が楽になりました!と喜んでおられます。

 この方は、ストレスから耳鳴りと眩暈の併発。また「年齢による弱り」も重なって耳鳴りが悪化したと考えられました。

耳鳴りが改善した症例の詳細(65歳・男性)

2017年症例検討会 提出症例
2017/09改

主訴:耳鳴  Sさん、65歳 男性 155cm 55Kg

○年前 突発性難聴を起こす、耳鳴有り(原因は仕事のストレスだと思う)。病院にてステロイドの点滴を受けて良化する。その後も仕事のストレスが続き、耳鳴のみ悪化。

○年前 眩暈のため病院を受診。病院で苓桂朮甘湯を勧められた。やや眩暈は改善した様な気がするが、併発した耳鳴りは改善せず。眩暈の改善を見て数ヶ月で中断。

○年前 眩暈が再発し薬局(A)を受診。五苓散を勧められた。眩暈は改善した気がするが、耳鳴りは改善せず。

A薬局にて滋腎通耳湯の追加処方を受ける(五苓散+滋腎通耳湯)。耳鳴りはやや改善した気がする。1ヶ月で中断。

知り合いのすすめで別の薬局(B)を訪問、加味逍遥散・瀉火利湿顆粒・耳鳴丸の処方を受ける。数日ほど服用してみたところ、耳鳴が悪化した。耳の鳴る音が酷く(大きく)なった。頭が冷たく、手足も冷たくなった気がする。服用中止する。

その後、当薬局に来訪、相談に至る。

耳鳴りの体質的な問診

○年前は営業職であり忙しい部署であった。初診時は仕事緩やかで、現在は定年のため退職している。頭ののぼせなどはない。聴力の減退有り。二便正常(頻尿気味)。食欲は正常、妻が作っているが前は外食が多かった。睡眠は耳鳴りのためか眠りは浅く長い気がするが、人並みには眠れている。耳の聞こえについてはだんだんと悪くなってきている、日中の変動についてはあまり気にしていない。口渇無し。高血圧など既往歴はない。

最近は病院を受診していない。耳鳴り・眩暈は春先などの季節の変わり目に悪化することがあり、仕事の忙しさに連動していた気がする。身体の疲労感有り(すぐに疲れてしまう)。耳鳴りは始終鳴っている気がする、大小は変わらないが、あえていうなら夜の方が酷いかもしれない。眩暈やや有り。肩こり、首の凝りなどあり、舌の状態はやや紫(酷い色ではない)、比較的ぐらいのイメージ、陰虚というほどテカテカはしていないが年相応と感じられる。耳鳴りの音はジーっという音。押さえてみてやや改善する気がする。

漢方的な考え方:「腎虚」による耳鳴り、「湿」による眩暈
漢方の処方:滋腎通耳湯+センキュウ末0.5g+α (苓桂朮甘湯は継続して服用)

服用後の状況

後日TELあり(服用後2ヶ月目)、ストレスから悪化したのか眩暈が酷くなる。病院を受診するが現在は改善している。耳鳴りはやや改善している気がするとのこと。季節で変動する可能性もあるので、今後も服用は継続するように連絡した。

耳鳴りでよくつかう処方と生薬

今回使用した処方、滋腎通耳湯は(高齢者の)身体の弱りに使いやすい処方です。火照りが強い・耳鳴りが強い場合は「瀉火補腎丸」をさらにプラスすることもありますが、「滋腎通耳湯」だけをお勧めする場合もあります。即効性のある処方ではありませんので数ヶ月の継続をお願いしています。

滋腎通耳湯 柴胡・黄芩・知母・黄柏・川弓・芍薬・地黄・当帰・白芷・香附子
八味地黄丸 沢瀉・茯苓・桂皮・牡丹皮・地黄・山薬・山茱萸・附子
苓桂朮甘湯 白朮・茯苓・桂皮・甘草
釣藤散 茯苓・生姜・防風・菊花・石膏・半夏・陳皮・人参・甘草・麦門冬・釣藤鈎
当帰芍薬散 沢瀉・白朮・茯苓・川弓・芍薬・当帰

耳鳴りには、滋腎通耳湯以外にも上記のような処方もありますし「イスクラ耳鳴丸」という処方を使うこともあります。耳に起こるトラブルは、体内の不調であると中医学的には考えて対処します。

病院を受診して「原因はありません」「正常ですよ」「老化でしょう!」といわれて落ち込んでいた方も、試してみる価値はあるかな、と考えております。耳鳴りは100%治る、というほうが珍しい症状です。少しでも快適になりますよう、検討していきましょう。

※突発性の「難聴」は対処の仕方が違います。早く病院を受診するようにしましょう。

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