大阪の福田漢方薬局|漢方家族.com

不妊相談(妊活・第二子不妊・不育症・高齢妊娠)、痛み(腰痛・膝痛)、更年期障害などのお悩みを漢方で解決。メール相談、通信販売など、各種漢方メーカー(ツムラ・小太郎・イスクラ・松浦)の処方を取り扱う大阪の漢方薬局です。

*

五苓散(ごれいさん)はこんな方にお勧めします

      2015/08/19

月経周期の後半(生理前)から生理まで、めまいと頭痛が強くなるとの相談(30代女性)がありました。

いわゆるPMS(月経前症候群)ですね、月経前から月経の始まり頃まで続く様々な不快な症状です。「強い気分の変動、不安、不眠、イライラ、眩暈」などがおきます。「ものを投げたくなる」とか「旦那のひとことですぐに大喧嘩!」という相談もあるぐらい怖い?症状です。PMSに効果のある漢方としては加味逍遥散や桂枝茯苓丸が有名ですが、この方には五苓散を中心に処方することになりました。五苓散の説明書の「効能効果欄」にはこう書かれています。

体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症: 水様性下痢、急性胃腸炎(しぶり腹のものには使用しないこと)、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔  ツムラ漢方
浮腫、ネフローゼ、二日酔い、急性胃腸カタル、下痢、悪心、嘔吐、眩暈、胃内停水、頭痛、尿毒症、暑気あたり、糖尿病 ツムラ医療用漢方処方添付文書

漢方を勉強したことがある方には「五苓散=浮腫の処方」のイメージがあると思います。そこから考えると、吐き気・嘔吐・下痢あたり。なんとなく効果がありそうです。ただ、頭痛、暑気あたり、二日酔い???どうして効くのかなと不思議ですよね。

実は五苓散は浮腫だけでなく「水湿」を改善する代表的な処方です。つまり余分な水を排出するだけでなく、偏った水のバランスもとることが出来る処方です。「水」は偏るといいことがありません。家の前の道路に水たまりが出来るとモヤモヤしますよね。ジャンプして避けたりして。波が立たないように静かに歩きますか。水はしっかりと排水溝に流れて欲しいです。

上記の女性は、「いつもペットボトルを持ち歩き水分はよく摂るけれども口は渇く。朝に指のあたりに浮腫がでてパツンパツンになってしまう」と話されていました。水を飲んでも口が渇く、しっかりと水が全身に行き渡っていない証拠です。指の浮腫はまさしく偏った水ですね。

「試しに服用してみて」とお話しした五苓散などの処方が気に入ったようで「生理前のだるーい頭痛がないと楽ですよね」と継続していただいています。

五苓散は「沢瀉・猪苓・茯苓・白朮・桂枝」5種類の単純な処方ですが、よく考えられた処方で効果もシャープです。漢方の用語では「利水滲湿」の処方といわれ、「沢瀉(たくしゃ)」が君薬(メインの生薬)、腎に働きます。茯苓・猪苓も水を捌き、白朮が胃腸の水をとり、それぞれが作用して効果を高めます。漢方では同じ系統の生薬を使って効果を高めることがよくあります。

利尿剤と五苓散の違い

利尿剤と五苓散の違い

五苓散について色々とお話ししましたが、不要な水を「くみ上げるように排出する」のが五苓散。井戸の溜まった水、偏在や余剰な水をくみ出します

逆に、西洋の利尿剤は蛇口を開けるイメージです。タンクにある分をあるだけ出してしまいます。「浮腫だけ」のために利尿薬を使うことは少なくて、血管の水分を排出して心臓への負荷を減らすために用いられる場合が多いです。

※ 五苓散はよい処方です、ただ、長期的に服用する場合は他の処方と併用(加減)することも多いですので、ご相談下さい。

 - めまい、ふらつき, 漢方処方, 頭痛、神経痛、三叉神経痛 ,