滋腎明目湯はこんな処方です

80代の女性が来店されまして「目が見えにくい、テレビの文字が読めない(テロップが見にくい)」とのご相談でした。眼科医からは「白内障気味で視力も弱くなっている、手術しませんか?」と言われたそうですが、怖くて帰ってきたらしいです。

よくお聞きしますと、朝はまだマシだけれども、夕方になると疲れて見にくくなる、涙がよく出るとのこと。眼鏡を作り直そうかなと眼科に行ったらしいです。現代では白内障は手術で見えやすくすることができます。ただ、すべてにメリット、だけでなくデメリット、例えば遠近の調整がしづらくなったり、涙が止らなかったりします。

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まずは漢方で調子を整えて、もしさらなる改善を、という場合に手術をされてはいかがでしょうか。この方の場合は、滋腎明目湯(じじんめいもくとう)をお勧めしました。

滋腎明目湯は、四物湯(当帰・川芎・地黄・芍薬)をベースに、体の元気をつける生薬(人参・甘草)、充血などの熱を冷ます生薬(黄連・山梔子・桔梗・細茶・菊花・蔓荊子)などを併せた処方です。

肝の失調(肝血虚・肝鬱気滞)には目に出るといわれており、目を養う意味で肝を養いつつ、その母子の関係にある腎虚(老化)にも効果のある処方です。

ただ、すべてに効く処方・・・という訳ではありません。例えば、尿が出にくいもしくは頻尿、手足の火照り、逆上せなど腎虚の症状が強ければ、六味丸の加減方の杞菊地黄丸を、眼が赤く充血しやすい、頭痛があるなど上に熱が昇ってしまった症状には洗肝明目湯など別の処方をお勧めしています。また、ストレスによっても目の症状は酷くなります。加減して処方を決めていきますのでご相談ください。

小太郎_匙倶楽部

商品名  滋腎明目湯エキス細粒G「コタロー」
ジャンル 第二類医薬品
内容量 90包/箱 (1ヶ月分)
商品単価  12000円(税抜)
効能効果 効能効果: 体力虚弱なものの次の諸症:目のかすみ,目の疲れ,目の痛み
3包(7.5g)中
水製エキス 6.3g
(トウキ・センキュウ・熟ジオウ・乾ジオウ・シャクヤク各2.4g,キキョウ・ニンジン・サンシシ・オウレン・ビャクシ・マンケイシ・キクカ・カンゾウ・サイチャ・トウシンソウ各1.2g)
(添加物)
含水二酸化ケイ素,ステアリン酸マグネシウム
販売元 小太郎製薬株式会社
摂取方法など 1日3回、1回1包服用

食前または食間に服用してください。
食間とは……食後2〜3時間を指します。
[年齢:1回量:1日服用回数]
大人(15歳以上):1包または2.5g:3回
15歳未満7歳以上:2/3包または1.7g:3回
7歳未満4歳以上:1/2包または1.3g:3回
4歳未満2歳以上:1/3包または0.8g:3回
2歳未満:1/4包または0.6g:3回

[expand title=”添付文書はこちらをクリック”] 小太郎製薬のホームページにある商品添付文書PDFにリンクしています。 [/expand]

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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