ヘバーデン結節とテーピング

 ヘバーテン結節は「物をつまんだりすると指先が痛み、進行すると第一関節が変形する」という症状で40代以降の女性に多く発症します。ただ、40代だけでなく、写真のかたは30代からとのことです。全身の関節で起こる変形性関節症の一種で、関節が腫れ上がり慢性的な痛みが出ることも。また、腫れた関節の上に水疱が出たり、固くしこったりすることもあります。

痛みを和らげるには、消炎鎮痛剤、温める、テーピングなどがお勧めです。(漢方薬も使いますよ!) 症状が進むと変形することがあります。本来まっすぐな指が、左右どちらかに曲がってしまうのですが、これは日常生活で力がかかっている方向に曲がりやすくなります。これらの予防のためにテーピングをお勧めしています。 

 家族の遺伝的なものもあるらしく、写真の方もお母さんがヘバーデン結節に悩まれていましたし、別の方ですが、その方もおばあちゃんがヘバーデン結節と言われていました。ご家族に同じ症状をもつ方がおられたら、40代ぐらいからは指先に大きな負荷のかかる動作に気をつけた方がいいです。

3~5年ほどすると、関節がある程度固まって、その症状が治まります。「変形を直すのに、指揉み、鍼灸などもしてきました!」という方もおられますが、残念ながら一度変形をしてしまうとなかなか・・・綺麗に治らないのが実情のようです。(手術以外で)治った方はぜひ方法をご連絡ください。

ヘバーテン結節

関節が破壊・変形されたときにグラグラして不安定になり、手を動かすときに痛みが出やすくなります。テーピングで固定して上げると楽になりますので、お試しください。わかりやすいように黄色いテープを使っています。第二関節にかからないようにクルクルと、テーピングのテープは市販の堅め・細め(13~19mm)のをつかえばいいのですが、整形外科を受診したときに教えて貰ってもいいかもしれません。バレーボールの選手みたいですね、突き指予防と同じ要領で巻きます。ただ、完治するための治療法ではありませんし、夜間は取り外して毎日取り替える必要があります。巻きすぎて血行循環を悪くしないように気をつけてください。

ヘバーテン結節 テーピング

第二関節の上からくるくると巻くと簡単に

手術ですが、名医の最新治療にこんな事が書かれていました。

関節固定術という手術を受けた。指関節周囲に出来た骨棘を削り、指先の2本の骨の中央に穴を開けてピンを刺し、周囲にもワイヤーを通して関節を固定する。これで第一関節は動かなくなるが、生活上の不自由はなく、見た目も綺麗になる。これは内視鏡を使わない切開手術になる。手術時間は40分程度。

よっぽどでなかったら、保存療法などもお勧めしていますが、、、、。

参考:読売ファミリー2014/06、テーピング読本、 名医の最新治療

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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