病院の不妊治療(体外受精)に公的な助成があります

「漢方で体調を整えて、体外受精に臨みたい」とご相談をいただきます。その時に「病院での体外受精に公的な助成がありますので、チェックしてくださいね」とお話をすると「えっ?そんなのがあるんですか!」と驚かれることがありますのでそのあたりをメモ。

体外受精とか顕微授精、これを特定不妊治療と呼びます。人工授精はここに含まれませんので注意です。不妊治療をしていてステップアップしている方は大体この対象に含まれます。(※年齢や所得で制限があります)

助成額は胚移植どうかで違いますが1回あたり75000円~150000円です。体外受精は支払う金額も大きく、また健康保険が効かないため、1回に約30万円~70万円程度かかることもあります。助成は家計的にも助かります。申請できるなら申請しておきましょう。助成事業は全国でありまして、申請は「居住地区」ごとに違います。住民票のある地区のホームページで「特定治療支援事業」で検索してみてください。

特定不妊治療助成の内容が平成26年から変更になりました。夏ごろに新聞の一面に掲載されたので見られた方も。具体化され、新制度として各市町村で広報されています。

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検討会は対象年齢を43歳未満としたことについて、女性は年齢とともに妊娠率が低下、流産率が上昇し、43歳以上では治療50回に1回しか出産に至らないことなどを指摘。さらに、体外受精は「6回までの治療で9割以上の人が妊娠・出産している」との医学的データをもとに、助成回数の上限を6回(40歳以降に不妊治療を始めた場合は3回)と決めた。
人工授精や体外受精などの不妊治療は医療保険の適用外で、助成制度は経済的負担を軽くするため始まった。当初は年1回、通算2年までだったが、治療する人が増えるにつれ、助成を受けられる回数や期間が拡大されてきた。[産経新聞]

要約すると、平成26年度及び27年度に新規に助成を受ける場合、妻の年齢が40歳未満の方の助成回数が変更。平成28年度から年齢制限が適用、妻の年齢が43歳以降に開始した治療に関しては助成対象外。※詳しくは上の図をご覧下さい。

「高齢なんですが・・・」とオズオズとご相談いただく方には「まず1年、頑張ってみましょう」とお話ししています。妊娠、妊活は「年齢」もありますが「それだけ」で決まるものではありません。当薬局で頑張られている方で「43歳でうまく授かった」(出産は44歳)という方もおられます。

「あとちょっと、あとちょっと」と不安な気持ちでズルズルと続けてしまうと、その分、すぐに気持ち的にも萎えてしまいますし、卵子にもいい影響はありません。まず時期を決めてこの方法で頑張ろうと思うこと。目に見えるゴールの時期を設定することで、ご主人様も「頑張っていこう!」と向かい合える気持ちになり、夫婦のモチベーションの向上に繋がります。そうすることで、良いホルモンが出て「妊娠」にもきっと近くなります。

参考サイト:不妊治療助成、「42歳まで」 早期治療促せるか

 

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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