漢方処方

軽度のストレスの症状も香蘇散

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香蘇散(こうそさん)という漢方薬があります。香蘇散は、紫蘇、香附子、炙甘草、陳皮といった香りの良い成分を多く含む処方。「ちょっと寒いな、ぞくぞくする」といった風邪の初期症状によく使う漢方薬です。こういった外気などによる「寒い・ゾクゾク」という状態を漢方では「風寒表証」と呼びます。

風寒表証にはショウガ湯や葛根湯、香蘇散など体を温めるような処方をするのがポイント。

で、香蘇散の有用性はそれだけではありません。「気滞」という状態にも使える処方です。気滞は、現代で言うと「ストレス」。ストレスを受けると胃に何か溜まったような気がしますよね。

そんなストレスの症状にも香蘇散は有効です。紫蘇や香附子、陳皮と言った生薬が気滞を改善、ストレスを緩和して気持ちを楽にしてくれます。発散の力があるため、似た効能効果の逍遥散、柴胡加竜骨牡蛎湯などにも追加して使う場合もあります。

香蘇散の類方に、加味香蘇散(香蘇散+荊芥+防風+生姜+蔓荊子+秦艽+川芎)という処方もあります。頭の緊張などを取ることが出来るため、香蘇散よりも「頭が少し重だるいなー」という場合に使います。

参考:漢方常用比較方剤学 愛新覚羅啓天
参考:第二十五回和漢医薬学会大会レポートより抜粋

香蘇散のうつ様モデルマウスに対する抗うつ様作用の検討

香蘇散は有害作用がほとんど無く安心して使えるため幅広い年齢層に対して使い易く、北里大学東洋医学総合研究所の漢方外来で頻用されている代表的な気剤である。

モデルマウスによる強制水泳試験における無動時間を欝状態の指標として検討を行なった。ストレス負荷群では、ストレスを負荷していない群と比べて無動時閻の有意な延長が認められたが、香蘇散投与により延長した無動時間を有意に短縮させた。香蘇散をはじめとする漢方処方は多成分系の薬剤であることから、複数の作用点に作用し、その複合効果により薬効を発現していると考えられる。(後略)

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ゆうき先生

大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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