一般的な不妊検査

一般的な不妊検査について

まず一番最初に受診すると思われる検査をまとめてみました。

 

問診 手軽さ:◎ 痛み:×

結婚年齢、月経血の状態、今までの経歴やアレルギー、嗜好品、服用医薬品など。

妊娠の有無、月経周期や基礎体温表を見ることでだいたいの状態が把握できる。

一般的には排卵の有無や排卵後の黄体機能の状態など。その後の方針(希望)もこの時点ではっきりと話しておきましょう。

 

内診 手軽さ:○ 痛み:△

子宮の位置や、大きさ、筋腫の有無などを調べる。

 

超音波検査 手軽さ:○ 痛み:×

プローベという超音波をだす器具を膣に挿入して調べる。⇒卵胞の発育状態など

 

クラミジア抗体検査、一般細菌検査 手軽さ:◎ 痛み:×

クラミジア(Chlamydia trachomatis)は潜伏期は1?3週間程度。

オリモノが多くなる程度で症状はほとんどない。

が、感染が長期にわたると炎症によって子宮卵管が詰まり不妊症の原因になる可能性がある。妊娠しても早産の原因になる場合もある。

ほとんどは性行為で感染し、性経験をもつ高校生男女の11%が感染しているほどメジャーな病気。[読売新聞2004.12.08]

 

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ホルモン検査 手軽さ:◎ 痛み:△

採血して、ホルモンの分泌の状態を確認。病院によっては、院内で検査できずに外注する場合もある。その場合は、結果がわかるまで4?5日ほどかかる。

受診のたびに検査⇒排卵障害、黄体機能不全、抗プロラクチン血症など

FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体刺激ホルモン)、PPL(プロラクチン)、卵胞ホルモン、黄体ホルモンなどは時期によって変化します。採血は治療目的以外は自費の場合が多いようです。

 

子宮卵管造影検査(HSG) [低温期]  手軽さ:△ 痛み:○

子宮内に造影剤を注入してX線撮影する⇒卵管が通過できるかを見る

強い痛みが出る人も。卵管の詰まっている場所、卵管周辺の癒着、子宮内膜、卵管腫瘍などもわかるが、ピックアップ障害などはわからない。

検査後、癒着部分がはがれて精子が通過しやすくなり、妊娠確率が上がる場合もある。

 

卵管通気検査(ルビンテスト) [低温期] 手軽さ:○ 痛み:△

CO2を子宮内注入して圧力を測定する⇒卵管が通過できるかを見る

現在は子宮卵管造影検査の方がよく使われる。

どちらの卵管が詰まっているかまではわからないので最近はあまりつかわないらしい。 

 

フーナーテスト(生体内精子貫通テスト) [排卵日] 手軽さ:△ 痛み:×

排卵日の頃にSexをして、3?12時間後に受診する。子宮頚管粘膜を採取して精子の動きなどを見る。

射精された精子が頸管粘液を通過して、子宮腔内に進入できるかを見るテスト。

痛みはありませんが、夫婦のタイミング(時間)が合うかどうかがポイント。2?3回での結果が悪い場合は、抗精子抗体検査なども(採血で確認する)

 

染色体検査

妊娠初期での自然流産の胎児には、20?30%の染色体異常が見つかる。

初期流産を2回、3回と繰り返す習慣流産患者には必要な検査。

 

参考:イラストでわかる不妊症の知識 磯島晋三先生

 

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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