子宮内膜症と西洋医学の治療について

子宮内膜症は不妊の原因にも

子宮内膜症にはストレスや生活習慣、遺伝など複数の原因があるといわれています。

子宮内膜症は不妊とも関係があるといわれ、現在注目されている女性の病のひとつです。

 

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子宮内膜症とは、本来子宮にできるべき内膜という組織が、他の場所で増殖して炎症を起こす病気です。多くは強い月経痛や月経過多などの症状を伴います。

命に関わる病気ではありませんが、不妊症の原因になったり、痛みによる生活の質の低下が起こりますので、早めに対処したい病気です。

 

子宮内膜症とよく似た病気に子宮筋腫などもありますが、子宮筋腫は子宮内膜にできる良性の腫瘍です。

どちらも、ホルモン(エストロゲン)によって左右され、生理周期にあわせて良くなったり悪くなったりを繰り返します。

 

例えば、20代前半までは少ししか痛くなかったのに、ある時期から急に痛みが酷くなってくる、という特徴もあります。

 

西洋医学と子宮内膜症

西洋医学での子宮内膜症の治療には、主に「1薬物療法」と、「2手術療法」があります。

もちろん、軽度の場合は、経過観察になる場合もあります。

 

薬物療法としては、低用量ピル、低用量ダナゾール、NSAIDs(鎮痛剤)などがあります。

子宮内膜症はホルモン(エストロゲン)によって刺激を受け増殖や縮小を繰り返します。低用量ピルはエストロゲンを出なくするお薬(人工的に閉経状態を作り出す)なので、子宮内膜症は沈静化します。

例えるならば、ホルモンの蛇口をしっかりと閉めてしまうお薬です。しかし、エストロゲンは生理周期をつかさどるホルモンで、子宮内膜を肥沃にする働きもあり、妊娠希望の場合はつかえません。

 

子宮内膜症の種類

子宮内膜症は、色々な種類があり、一般的に言われる「痛みの発生する」子宮内膜症とは、卵巣チョコレート嚢胞とダグラス窩閉塞です。

子宮内膜症
の種類
腹膜病変 卵巣チョコレート
嚢胞
Douglas窩閉塞
症状 原因不明不妊 不妊
月経痛、骨盤痛
月経痛、骨盤痛
性交痛、排便痛
病変の深さ 表在性 深在性 深在性
自覚症状 無いことが多い 強い 強い
確認方法 腹腔鏡 超音波検査 膣直腸双合診

病気がみえる婦人科:MedicMedia社より

 

西洋医学での根本的治療のためには手術療法しかありませんが、かならず、リスクについて詳しく話を聞いて、手術を決めるようにしましょう。

妊娠希望の場合は、妊孕性を残す手術(今後妊娠ができるような手術)を選択しましょう。

 

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この記事を書いた人

漢方を専門に学ぶ薬剤師。大学卒業後、東京・高知の漢方薬局にて漢方を研鑽。漢方薬局の二代目として大阪に戻る。このサイトでは、身近な漢方であるようにと「分かりやすい言葉」で説明するように心がけています。

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